もしグリシェチキンさんが「クランベリーの砂糖がけ」を作ったら、きっとそれは普通のものの10倍のサイズで、卵のような大きさになるだろう。口いっぱいに含めば、クランベリーは口の中で文字通り爆発し、味覚が生まれ変わるに違いない。もしタルタルを作ったなら、それはフライパンの目玉焼きの下に隠されているだろう。そしてもし普通は粉砂糖がまぶされたペテルブルクのプィシキ(ドーナツの一種)を作ったなら・・・白身の魚でできた塩からいものになるだろう。
サンクトペテルブルクにあるレストラン「コココ」で見ることができる彼の斬新なアイデアのほとんどはソ連の幼年時代の味を思い出させるものである。彼はさまざまなソ連時代の味を自身の経験に基づいて、実験し、アレンジしている。
グリシェチキンさんは言う。「わたしは伝統的なロシアの味を表現しています。ただ少し手を加え、近代的な技術を用いています。ビーツとカニがあれば、それは「毛皮を着たカニ」になる。味は違うが、その名前はロシアの有名なサラダ「毛皮を着たニシン」を思い出させる。
グーリエフ・カーシャ(粥)は上品なデザートになり、「子どもの」棒つきキャンディーには驚くべきことにコニャックが加えられる。
自らの料理を探求する中で、グリシェチキンさんはロシア北西地方の旬の農産物で勝負する。そのため、メインメニューは定期的に変化する。毎週木曜日に用意される「シェフのテーブル」では即興の料理を披露し、ディナーの時間以外でも客を驚かせる。
そんなイーゴリ・グリシェチキンさんがソ連時代のペテルブルクの伝説的なプィシキを先祖とする白味魚のプィシキ、レムラードソース添えのオリジナルレシピをロシア・ビヨンドの読者のために紹介してくれた。
シュー皮を作る。牛乳、水、塩、バターを鍋に入れ、沸騰させる。ふるいにかけた小麦粉を加え、混ぜながら、数分煮立てる。ミキサーに移し、中度のスピードにかける。生地の粗熱を取り、卵を一つずつ加える。スパチュラで掬って落としたとき、均等に三角形になって落ちれば生地は出来上がり。
レムラード・ソースは材料をすべて混ぜ合わせ、ニンニクとアジカソースで味を整える。
魚を用意する。牛乳と水を混ぜ、ローレルの葉とタイム、つぶしたニンニク1片を加える。火にかけて沸騰したら、魚を加え、火から下ろす。15分置く。漉し器にかけ、水を切り、魚の粗熱を取る。
ファルシ入りの生地を作る。調理済みの魚を小さく刻む。塩コショウ、潰したニンニクで味を整える。刻んだディル、パセリ、小口切りのネギを加えて、混ぜる。シュー皮の生地に混ぜる。大きい口金のついた絞り袋に入れる。
スウィートサワーパウダーを作る。乾燥したすり鉢にレモンパウダーを入れてすり、コーンスターチと粉砂糖を加える。甘酸っぱいパウダーになればよい。酸っぱすぎず、甘すぎないように。
盛り付ける。絞り袋から四角く切ったパーチメント紙に生地を絞り出す。パーチメント紙を上にして熱した油に入れていく。数秒したら紙をそっと外し、プィシキをひっくり返す。185℃の油で表面が黄金色になるまで両面を焼き、ペーパータオルの上に並べ、余分な油を吸わせる。お皿に移し、濾し器を使ってパウダーを上からかける。小さなグラスに入れたレムラード・ソースを添える。
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