ロシア語の「ポンチク」は通常、「ドーナツ」と訳される。だがアメリカのドーナツのように、中にジャム、チョコ、クリームが入っていたり、甘いグレーズでツヤツヤしたりしているものではなく、リング状に揚げたものに粉砂糖のかかっているシンプルな食べ物だ。サンクトペテルブルクでは「プィシカ」と呼ばれ、プィシカ食堂は「プィシェチナヤ」と呼ばれる。モスクワでは「ポンチク」、ポンチク食堂は「ポンチコヴァヤ」。本物のポンチクを食べることのできる、おすすめスポットを特集する。
メルヘンなピンク色のお家は、モスクワで最も有名なポンチコヴァヤ。1952年に開業した、モスクワで最も歴史の古い、貴重なポンチク店である。ポンチクには粉砂糖がかけられ、伝統的な紙袋に入れられる。この店の常連によれば、紙袋をしっかりと閉じて、よく振り、熱々のうちに食べるのがコツ。
場所 1-ya Ostankinskaya street, 1A(地下鉄VDNH駅)、営業時間は毎日午前11時~午後7時。
VDNH(経済達成博覧会)内には「チェ・サムィエ・ポンチキ(Te Samye Ponchiki)」、つまりは「あのドーナツ」という意味の店名がついた購入スポットがある。キオスク2店とカフェ2店。ソ連レシピに沿ってつくられたドーナツを食べに、ここに人が集まる。
場所 1. 入口近くのフード・ストリートのキオスク、2. 「石の花」噴水近くのキオスク、3.第70パビリオン「モスクワ」のカフェ、4.VDNHモール2階のカフェ、1-ya Ostankinskaya street, 55(地下鉄VDNH駅)、 営業時間は毎日午前11時~午後8時、ウェブサイト
ソコリニキ公園内の砂の遊歩道には、モスクワのドーナツ好きのメッカである小さなキオスクがある。ここには粉砂糖以外にも、シナモンやチョコのかかったポンチクがある。
場所 Sokolnichesky val, 1(地下鉄ソコリニキ駅)
モスクワのど真ん中にポンチクを売るキオスクがある。ここはポンチクを試食するのに最適な場所だと、モスクワっ子は考える。高い質、ソ連の味、低価格(1個15ルーブル≒30円)は驚きである。好みでチョコまたは練乳のトッピングを加えることも可能。
場所 Novy Arbat St., 7a(地下鉄アルバート駅)、営業時間は午前8時半~午後11時。
「ナーシ・ポンチク(Nash Ponchik)」、つまりは「私たちのドーナツ」という意味の店名がついたカフェ4店が、モスクワのショッピング・モールにある。伝統的なモスクワのポンチク以外にも、アメリカン・ドーナツを食べることができる。ソ連時代に人気の高かった炭酸水を一緒に頼んでみよう。砂糖入り、砂糖なしのどちらもある。
場所 Moskvorechye mall, Kashirskoye Highway, 26(地下鉄カシラ駅)、Kolomensky Mall, Andropova Ave., 23; Prazhsky Grad Mall, Kirovogradskaya St., 24a(地下鉄プラハ駅)、Proletarsky Mall, Proletarsky Ave., 2a(地下鉄無産階級駅)、営業時間は午前10時~午後10時、ウェブサイト
モスクワの連邦道(国道)でも、おいしいポンチク屋が見つかる。「ポンポンチク(Pomponchik)」と「フクス・ジェツトヴァ(Vkus Detstva、子ども時代の味)」の2つの大手チェーンがある。普通のポンチクとサワー・クリーム・ポンチクがある。食べ比べをしてみよう。
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