ロシア人は伝統的にクリスマスや新年に本当のご馳走を準備する!このロシア人の友人を訪ねる客は決して空腹で家に帰ることがないだろう。塩で味付けされた魚や肉、数多くの多様なサラダが出される。きっとロシアの有名なピローギもある。ライスと玉子の入ったラスステガイ、カッテージチーズの入ったヴァトルシカ、ポテトの入ったピロシキ。ロシアの主婦が客を感動させたいときは、クレビャカを作る。ロシア料理の歴史の中で最も古く洗練されたパイの一つだ。このパイは具がいっぱいで生地は薄めであることが望ましいだ。生地は薄く、なおかつ食べられる間に盛りだくさんのおいしい具を支えられるだけの耐久性がなければならない。
クレビャカという言葉はおそらく“手で彫る”を意味するスラヴ語の古い動詞に由来している。クレビャカが他のパイと異なっているのは、その形(ふつうは大きめのケーキだ)と複雑な詰め物だ。伝統的なレシピは数種類の具を使ってクレビャカを調理するよう提案している。例えば、キノコ、肉、キャベツ、ライスだ。具を甘く作ることも一般的だ。具同士が混ざってはいけない。具ごとに薄いパンケーキで仕切られる。パイをスライスすると、具は一か所に見えるはずだ。
それぞれの具は縦に積んでいくだけでなく、斜めに重ねていくこともできる。シェフの想像力次第だ。クレビャカは最大で12層の具が重ねられることもある。帝政期には、ケーキの層が高ければ高いほど、その家庭が裕福であることを表した。
このパイは、19世紀の終わり頃、ヴラジーミル・ギリャロフスキーの著書『モスクワとモスクワ人』の中で描かれた。有名なモスクワのクレビャカには肉や様々な魚、新鮮なキノコ、チキン、そして野鳥の肉が詰められていた。「このクレビャカは商人のクラブとツァーリの宮殿でしか出されなかった。前日に注文する必要があった。」
ニコライ・ゴーゴリの小説『死せる魂』では、主人公のために四角いクレビャカが注文される。「その角にチョウザメの頬とヴャジガを置いて、もう一方にはソバの実とキノコと玉ねぎ、甘い白子、脳とあと何か。」ヴャジガとはチョウザメの背中の腱で、魚のパイの具として大変人気だった。チョウザメの頬のように、こうした極上の材料は、今では文学の中でしか出会えない。
今日、多くのロシア人は一種類の具だけでクレビャカを作る。それでもおいしく出来上がるよ!このキャベツと玉子のクレビャカも同様だ。
材料:
生地:
具:
調理法:
1. 温めた牛乳に砂糖とパン酵母を入れ、酵母が上がってくるまで10~15分置く。
2. 小麦粉をふるって深いボウルに注ぎ、酸素を混ぜる。小麦粉に塩とバターを入れて混ぜる。バターは室温で置いておく。そのほうが混ぜやすいだ。卵を加え、生地をこねる。弾力をつけたほうが良いだ。全粒粉と黒砂糖を使っても良いだ。
3. 生地を入れたボウルごと、お湯の入った別のボウルに入れる。酵母入りの生地は少なくとも1時間置いて、膨らむのを待つ。その間に具を準備しよう。
4. キャベツを薄くスライスし、水を溜めた底の深いフライパンに入れ、沸騰させる。水を切り、バター、砂糖、塩、それから生卵1個を加える。5分間炒め、コンロの火を止める。ゆで卵1個をみじん切りにし、加える。
5. それでは、パイを組み立てよう!まず生地を二等分する。パイの底と皮だ(もし小さなオーブン皿を2枚持っているなら、2つのケーキを作ることもできる)。生地を伸ばす。厚すぎてはいけない。4~5ミリメートルが理想だ。オーブン皿に油を注ぎ、生地の最初の一切れに具を載せ、二切れ目で覆う。オーブンを摂氏200℃に温め、30分焼く。オーブンから取り出す5分前に皮に溶き卵を塗り、魅力的なつやが出るようにしよう。温かいうちにテーブルに出す。
プリヤートナヴァ・アペチータ!(召し上がれ!)
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