露日経済協議会のレーピク議長に聞く

アレクセイ・クデンコ/ロシア通信撮影

アレクセイ・クデンコ/ロシア通信撮影

露日フォーラムを前にして、ロシア連邦商工会議所付属露日経済協議会の議長でロシア連邦大統領付属経済会議のメンバーでロシア最大手の製薬会社の一つ「R-Pharm」の創業者であるアレクセイ・レーピク氏に、露日の経済協力の将来について聞いた。

2015年の露日協力の分野で最も有望なものはどのような分野やプロジェクトだと思いますか? 

 露日の経済協力は、多くのロシア企業にとって優先的なものです。協力発展のために、私たちは、2014年12月に露日経済協議会を再び設けました。同協議会には、機械製作、農業、輸送、エネルギー、金融サービス、その他多くの、さまざまな市場のセグメントを代表する100以上の会社が、すでに加入しました。

 露日協力においては、もっぱら原料面ばかりでの協力を放棄する傾向が支配的となり、インフラプロジェクトや都市環境分野でのプロジェクトなどの実現といったますます新しい協力分野が現れてくるでしょう。両国間の貿易高を年間500億ドルに増やすという両国の指導者らによって掲げられた課題は、近く履行されましょう。

 

―日本政府サイドからの制裁という状況のなかで露日の経済関係はどのように発展すると思いますか?制裁のビジネスへの影響が最小のレベルに下がるのはいつごろでしょう? 

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 もちろん、日本も、ロシアに対する制限措置を導入しました。けれども、成長のテンポなどは鈍りましょうが、これで私たちの協力がストップしたわけではありません。両国の実業界には、協力の継続や発展への志向があり、相互の関心があります。もしもビジネスが協力を拡大するならば、貿易高や投資の今後の増大にとっての前提が創り出されます。私たちの側には、そうした志向があります。ロシア経済には、日本をはじめとするアジアのパートナーとの協力および統合がかつてないほど必要なのです。

 

―先に、あなたは、ルーブル安は日本の製品のロシアへの輸出に影響を与えており、国内における商品の生産はより魅力的なものになりつつある、と述べましたが、日本企業は、このメリットを利用しましたか? 

 そうだと言えます。日本企業は、2000年代の初めからすでにこの方向への動きを始めています。まだこれからすべきことがたくさんあるとはいえ。けれども、生産のローカリゼーションのプロセスは、ローカルな市場の規模に直接かかわっています。ある段階においては、どんな国のどんな会社にとっても、国外から商品を「運んでくる」よりもそれらを地元で生産するほうが得になります。ルーブル安は、むしろ、すでにロシア国内で活動しているメーカーの輸出意欲を刺激しています。たとえば、復活した日本車ダットサンが、ロシアやCIS諸国の市場向けばかりでなく、コンツェルン「ルノー-日産」のグローバル販売のためにも生産されることが、正式に発表されました。

 

―日本の自動車メーカーは、需要が失われたためにロシア連邦内の企業を閉鎖する意向はないと声明し、現在、生産を減らしてはいるものの、操業を停止してもいなければ、従業員を解雇してもいません。これらの企業は、さらに先へ進んで生産を縮小しはじめることになると思いますか? 

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 自動車のセグメントには、一定の周期性があります。もしかすると、経済の状況が変化した場合に需要が急激に落ち込むというのが、まさにこの市場の際立った特徴であるのかもしれません。けれども、この市場は、かなり速やかに回復します。日本の自動車メーカーの多くは、2014年にロシア市場で記録に迫る収益を上げています。それは、ロシアの経済状況がすでにかなり緊迫していたにもかかわらずです。

 

―日本政府は、ロシアとの経済発展の優先分野を示しました。その一つは、医療ですが、この分野には、現在、どのような展望がありますか? 

 ご存知のように、製薬は、私に身近なテーマです。近年、企業グループ「R-Pharm」は、日本の会社と、互恵的なプロジェクトを実現しつつ、上首尾に協力しています。しかも、それは、日本からの何らかの薬剤の輸入に限った話ではありません。ロシア国内でのそれらの薬剤の生産、さらには、もっと重要なイノベーショナルな薬剤の共同開発、といったことが、問題となっているのです。ロシア、そして、ロシアの企業は、保健の分野における総合的な互恵協力を望んでいます。薬剤ばかりでなく、医療設備、日本における病院や診療所の経営のノウハウ、その他、諸々のことが、問題とされているのです。