ロシアのGDP低成長は今後4年続く

アレクセイ・クドリン元財務相=ロイター通信

アレクセイ・クドリン元財務相=ロイター通信

ロシアの国内総生産(GDP)の下落と景気低迷は今後数年続く可能性があると、市民団体「市民イニシアチブ委員会」の委員長を務めるアレクセイ・クドリン元財務相(2000~2011年)は考える。クドリン氏は「RBC」紙のインタビューで、対ロシア経済制裁によって産業の一部が低迷することは回避できないと認めた。

国内の経済危機の期間について

クドリン氏の考える2015年のロシア

2~4%(原油価格に応じて)のロシアのGDP減少が2015年に起こる可能性。

12~15%のインフレが2015年に起こる可能性。

「ロシアは二桁のインフレに向けて着実に動いている。その後、市場の安定化とともに、通貨安の価格への影響が徐々に収まり、インフレが低下する」

2~3ヶ月が2015年のルーブル相場の安定化に必要。主に輸入の減少と、その結果としての通貨への需要による。

2.5~5%の実質可処分所得の減少。

「プーチン氏とメドベージェフ氏が政権に就いた2000年以降初めてとなる実質所得減少が2015年に起こる可能性。減少幅は2%から4~5%まで」

 危機は十分に長期化するが、経済成長率±1%の範囲の景気低迷はさらに長引く。これは現代的な挑戦に合わない非常に悪い経済構造、弱い成長の刺激、またさまざまな種類の債務が負担となり、投資増加のための安全性に余裕のない金融システムに起因している。ここに対ロシア経済制裁が加わる。外部からの経済刺激を待つことも奇妙である。例えば中国では今後3~4年、経済成長のある程度の減速が予測されている。

 ロシアが経済改革を行わず、また対ロシア制裁が緩和されなければ、4年もしくはそれ以上の経済のマイナス成長あるいは低成長が起こるであろう。首脳を含めたロシア政府のあらゆるレベルで、ロシアが直面している挑戦についての客観的評価がないような気がする。2~3年は準備高によって維持でき、その後経済が一定の周期で上向くという考えがある。発表された政府歳出の削減は、防衛項目と社会項目には無関係。その結果、経済上昇、インフラ、教育、労働力の訓練の質、医療と保健の質に関連する分野が縮小し、国家財政構造は悪化する。危機対策として停滞を長引かせるような決定も行われるかもしれない。

 

対ロシア制裁の影響について

 制裁は長期におよぶ。多くのビジネスマンと話したが、彼らはクリミアの問題が解決されない限り、制裁が続くと考えている。制裁の解除は、クリミアの現在の地位を欧米が承認することを意味するため。ただし、相互の譲歩、例えばウクライナ南東部の問題を解決することができれば、重要かつ痛みを伴う制裁以外の制裁について、ある程度の緩和があると考える。

 今とは違う正しい経済政策があれば、このような条件下でも経済成長は達成できる。ただし、これまで以上の競争力をつけることはできない。ロシアは自力で、とよく言われる。しかしながら中国、ブラジル、インドなどの類似国が、世界経済のあらゆる技術的、金融的な可能性を活用していくのに対し、ロシアは制限される。これは多くの産業の縮小を意味する。今後数年間は、防衛産業を筆頭とした一部分野でのみ、印象的な成果を出すことができる。

 

デフォルトの可能性について

 デフォルトは極端なケースである。可能性は低いと考える。デフォルトが発生した場合、政府がビジネスに債務不払いを許可した場合、契約相手がロシアに商品を納入しても、その代金を受け取れるという保証がなくなってしまう。つまり、一般的な取り引きのリスクも数倍に高まるということ。すると皆が前払いで商品を納入するようになる。これは、ロシアが輸入に50%依存しているという事実にもかかわらず、国の貿易を止めることになる。このような措置が実施された1998年、いくつかの企業は歯を食いしばりながら、評判を維持するために支払いを続けた。

 為替管理を選び、導入したら良い。この持ち出し許可制度は2006年まで存在していた。国から通貨を持ち出す前に(通常は資本、利益)、中央銀行の特別な口座に備蓄し、持ち出しの理由を正当化しなければならなかった。

 

元記事(露語)