露版フェイスブックのCEO解任か

タス通信撮影

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ロシア最大の交流サイト(SNS)「フコンタクチェ」の創設者の一人で、最高責任者であるパーヴェル・ドゥロフ氏が、自らの退職宣言の撤回に失敗し、解任される可能性がある。ドゥロフ氏は自身の解任について新聞で知ったことや、会社が国家機関に関連する者の管理下に移行したとの意見をSNSに書いている。

 フコンタクチェがドゥロフ氏を失ったと、ロシアのマスメディアはこぞって伝えた。フコンタクチェの業務最高責任者であるドミトリー・セルゲエフ氏、広報担当のゲオルギー・ロブシキン氏ともに、この情報を認めている。

 ドゥロフ氏は自身の解任について、新聞を通じて知ったという。フコンタクチェの自身のページには、自分たちが創設したSNSが、「イーゴリ・セチン(ロシアの国営石油会社『ロスネフチ』の社長)とアリシェル・ウスマノフ(ロシアの富豪でインターネット・ホールディング『メール・ル』の大口株主)の完全な管理下」に移行したと書いている。

 ドゥロフ氏は4月1日、最高責任者を辞任すると発表。その2日後にエイプリルフールの冗談だったことを明かした。しかしながら株主は、ドゥロフ氏の退職宣言撤回が法的に不正であったことから、実際に辞任しなければならないと判断した。

 セルゲエフ氏によれば、退職届は3月21日にすでに提出されていたという。ロシアの法律では、会社幹部の退職届の受理期間が1ヶ月と定められている(一般社員は2週間)。セルゲエフ氏は、退職届が撤回されなかったため、1ヶ月後の4月21日にドゥロフ氏の全権が失効したと話している。

 フコンタクチェに近い消息筋によると、ドゥロフ氏は会社に残る旨、株主に電子メールで伝えたというが、電子メールでの連絡は正式な撤回に不十分であると判断された。とはいえロシア連邦労働法典には、撤回の仕方に関する記述はない。

 セルゲエフ氏は、ドゥロフ氏が今後フコンタクチェの発展にかかわることについて、本人が株主と合意できればと期待する。「パーヴェルはフコンタクチェの創設者であり、洞察力のある、まれな才能を持った人物であるため、関与は極めて有益」。フコンタクチェはドゥロフ氏のために、特別な上級アーキテクトの役職を用意したという。

 ドゥロフ氏の退職に関する話が浮上するや否や、フコンタクチェの共同所有者であるアメリカ系基金「ユナイテッド・キャピタル・パートナーズ(UCP)」(所有株式48%)にも伝わった。UCPの株主は、フコンタクチェの競合であるインスタント・メッセンジャー「テレグラム」の仕事に、ドゥロフ氏がフコンタクチェのリソースを使っていたと非難していた。

 ドゥロフ氏は先週、情報機関の圧力によって、フコンタクチェの株式12%を通信会社「メガフォン」のイワン・タヴリン最高責任者に売却しなければならなくなったと発表。ロシア連邦保安庁(FSB)は昨年12月、ウクライナの「欧州広場」の首謀者の個人データをつかんだという。ドゥロフ氏はFSBからの正式な照会文書の写しも一緒に提示している。この照会を拒否するために、「私が持っているフコンタクチェの株式を含め、多くを犠牲にしなければならなかったが、個人データの保護はこれに値する」と書いていた。タヴリン氏は3月、フコンタクチェの株式をメール・ル・グループに売却したため、メール・ル・グループの保有株式は52%になった。

 「ロシアの条件下でこういうことは避けられなかったんだろうけど、7年半続いたことを嬉しく思う。たくさんのことを成し遂げられた。一部を逆戻りさせるのはもう無理」とドゥロフ氏は書いている。

 ただし、UCPは22日、解任の有効性を否定。UCPのパートナーであるユーリ・カチュロ氏はこう話した。「セルゲエフ氏は取締役会と相談せずにこのような決定をして、自身の全権を拡大したようだ。ドゥロフ氏に同情はしないが、会社の活動において、このような重要なことは、法的手順に準拠すべきであると考えている。最高責任者の問題については、近日中に取締役会で検討する」