日露密漁防止協定でカニの密輸増加

日本が2013年上半期にロシアから輸入した高級タラバガニは、5倍に増加した =タス通信撮影

日本が2013年上半期にロシアから輸入した高級タラバガニは、5倍に増加した =タス通信撮影

日本が2013年上半期にロシアから輸入した高級タラバガニは、5倍に増加した。一方で、比較的安いズワイガニの輸入量は22%減少。

 これは日本とロシアの間で水産物の密漁・密輸対策に関する協定が結ばれた結果、密漁業者が高級な種類のカニばかりを狙うようになったことが原因だ。

 

公式の数字を圧倒する密輸 

 ロシアの排他的経済水域におけるカニの密漁の優先順位が変化したことは、北海道の税関のデータが証明している。これによると、2013年上半期に輸入されたズワイガニは、前の年の同じ時期に比べて22.2%減少。だがタラバガニの輸入量は5倍に増えた。

 日本財務省のデータでは、ロシアから2013年上半期に輸入された水産物1万7780トンのうち、タラバガニが8640トン、ズワイガニが5200トン である。一方でロシア連邦税関庁のデータでは、日本に2013年上半期に輸出された(と申告された)カニの量は600トンで、日本側のデータとはすでに大きな開きがある。

 会計検査院の試算では、国内の税金、水生生物資源利用料、関税を除いた不正な水産物の輸出額は、毎年150~300億ルーブル(約450~900億円)以上になる。これはロシアの水産業全体の収支決算額である、144億ルーブル(約432億円)を上回っている。

 

リスク負うなら高級品を 

 極東カニ漁業者協会の関係者は、水産物の密漁に対する対策を定めた日本とロシアの協定が結ばれてから、捕獲される種類が変わったと考える。「最近はめったに1キログラムあたり4~5ドルをこえることのないズワイガニで、リスクを背負おうとする人は少ない。1キログラムあたり12~16ドルのタラバガニの 漁の方が”おいしく”なった」。

 沿海地方の大手水産会社の関係者はこう話す。「密漁者は日露密漁防止協定を警戒したが、協定はまだ完全に批准されておらず、機能していない状態。密漁者がそれを悟ったため、高級な種類を優先する密漁が数倍に増えた」。

 

まだ批准されていなかった 

 ロシア連邦漁業庁は、日露密漁防止協定の最終的な批准のための作業がまだ続いていることを認めた。

 「政府は先週、中国および日本向けの活水産物に対する 輸出許可証の発行を、漁業庁に全権委任した。メドベージェフ首相は8月13日、しかるべき決定に署名を行った」と、漁業庁広報センターのアレクサンドル・ サヴェリエフ主任は話した。

 輸出者は外国の港で、この許可証をもって水産物の合法性を証明することになるという。

 

元記事(露語)