ウラジオLNG基地の日本パートナー

タス通信撮影

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ウラジオストク液化天然ガス(LNG)生産基地建設プロジェクトで、「伊藤忠商事」と「日揮」が、ロシア国営天然ガス企業「ガスプロム」と提携する可能性がある。

 ガスプロムが伊藤忠および日揮と提携する可能性 

 ガスプロムと伊藤忠商事の関係者によると、LNG生産において、伊藤忠と石油エンジニアリング大手の「日揮」が提携する可能性があるという。ガスプロムと提携するためのコンソーシアムを設立する ことについても、伊藤忠商事と日揮は打ち合わせを行っているという。ここに他の企業が加わる可能性があるものの、伊藤忠商事の関係者は明らかにしていない。

 このプロジェクトには、三井物産、三菱商事、また極東ロシアガス事業調査株式会社(伊藤忠商事、丸紅、国際石油開発帝石、石油資源開発、伊藤忠石油開発 が共同設立した会社)も加わる可能性があることが、以前伝えられていた。三井物産と三菱商事はすでにロシアで実績を積んでおり、サハリン2プロジェクトの 運営会社、サハリン・エナジー社にも出資している。同プロジェクトは、生産物分与原則のもとで開発されている。

 

 ガスプロムの持ち株は50%以上 

 伊藤忠商事は、このプロジェクトの出資比率も伝えていない。ただガスプロム筋によると、ガスプロムの持ち株は50%以上になるという。ガスプロムのアレクセイ・ミレ ル社長は4月17日に来日し、ウラジオストクLNGプロジェクトの提携を含めた問題について打ち合わせを行うため、日本の企業関係者と面会する。

 ウラジオストクLNG基地では、年間1500万トンの生産が見込まれており、2018年に最初のラインが始動する計画となっている。また、天然ガス1兆 2400億立法メートル、石油およびコンデンサート6840万トンの埋蔵量を誇る、サハ共和国の巨大なチャヤンダ・ガス田が、このプロジェクトの主な鉱床 になる。最初のガスが採掘されるのは2017年で、パイプラインは2018年を目途に建設される。

 

 年間1500万トン、総費用44000億円 

 鉱床開発費は4300億ルーブル(約1兆3400億円)、ガスパイプライン建設費は7700億ルーブル(約2兆4000億円)であることを、ミレル社長 が昨年10月、プーチン大統領に伝えていた。LNG基地の最初の2期建設工事にかかる費用は、2200億ルーブル(約6900億円)だ。プロジェクトの総費用は1兆4200億ルーブル(約4兆4000億円)になる。ちなみにガスプロムの昨年度の投資プログラムの規模は、この金額の3分の2だった。

 ただし、ガスプロムは今年末までに、パイプライン「シベリアの力」(チャヤンダ・ガス田-ハバロフスク-ウラジオストク)経由で、中国にガス供給を30年 間行う契約を結ぶ予定だ。また、この契約の法的義務条件が定められるのは、6月の見込み。供給は2018年に開始され、その量は年間380億立法メート ル、最大600億立法メートルになることを、ミレル社長が伝えている。

 

 「日本企業との提携は理にかなう」 

 ズベルバンクCIBのアナリストであるワレリー・ネステロフ氏は、このような規模の大きなプロジェクトは、リスクを分け合うために、パートナーと実現した方がいいと話す。また、UBS銀行のマクシム・メシコフ氏は、外国人投資家が資本の50%まで出資する可能性があるとし、プロジェクトに日本の企業を 招くのは理にかなっていると考える。日本は世界最大のLNG消費国であり、資金融資や経験共有だけではなく、ガスの購入も一部実施するからだ。国際ガス組合(IGU)のデータによると、ロシア唯一のLNGプロジェクトであるサハリン2は2011年、生産量の70%を日本に輸出した。距離が近いこと から、日本への輸出コストは低く抑えることができると、ネステロフ氏は述べる。

 

*記事全文(露語)