=Lori/Legion-Media撮影
改正案の中身は
製造者や輸入者には、自社製品から出る廃棄物を必ずリサイクルするか、特別基金に支払いを行うかの選択肢がある。基金への支払い額やその資金の利用手順などは、今後政府が定める。
リサイクルを選択した企業は、リサイクル業者と契約を結ぶか、自社でリサイクルすることを保証しなければならない。自社処理になると、企業は廃棄物集積所を管理し、市民にそれを知らせ、廃棄物収集とそのリサイクルを確実に行い、管理機関に報告しなければならない。
法案にはリサイクル業者に対する規定もあり、毎年活動内容を報告する義務を負うことになる(中小企業は3年に1回)。2014年7月からは、リサイクル分野の独立組織の会員になることも義務付けられる。
ロシアにリサイクル市場生まれるか
ロシアの国営加工・生産・輸出企業「ロステフノロギー」のセルゲイ・チェメゾフ社長は、代理を通じて、リサイクル市場の規模が500億ルーブル(約1500億円)に達する可能性があると述べた。
また、「ロステフノロギー」は子会社「ナツィオナリヌイ・エコロギチェスキー・オペラトル(全国環境会社)」を設立したという。この子会社は、リサイクルを行い、「イネコテフノロギイ」(環境革新技術を使用し開発する企業の国家連盟)と協力する。
廃棄物管理という、新たな経済の分野が事実上現れることになると話すのは、ロシア容器連盟のピョートル・ボブロフスキー副会長だ。科学や産業に新たな発注が行われるようになり、環境に優しい容器や包装の開発への投資が増えるようになるという。企業への負担が増えることに間違いないが、多くの分野で上位を占めているのが、環境規制を順守している国際的な企業であることをボブロフスキー副会長は説明する。
まずはゴミの分別から
スウェーデンを拠点とする国際企業「テトラ・パック」のマクシム・ラコフ氏は、「紙パッケージのリサイクルは、『テトラ・パック』の環境方針の最優先事項だ」と言う。
同社のリサイクルの割合は拡大し、リサイクルに取り組む提携先企業の2012年の処理量は、使用済みパッケージ1万3000トン分に達した。また、使用済み紙パッケージが高価な原料になる企業とも提携しているという。
徐々に国のパッケージ収集・リサイクル・システムが機能するためには、何にリサイクルするかという優先順位を定め、ゴミの分別を義務化し、分別業者の数がゴミ捨て場と同数存在するように進める必要がある。
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