Getty Images撮影
イギリスの「IHSスクリーン・ダイジェスト」の調査によると、HDTVサービスと契約したロシア人は、2011年の31万人から大きく伸びて、昨年146万人に達した。この結果、ロシアはヨーロッパ全体で8位(2011年は15位)、東ヨーロッパではポーランドに続く2位となった。
「IHSスクリーン・ダイジェスト」は、今年末までにロシアのHDTV視聴者数が408万人、2014年末までに769万人に達し、東ヨーロッパで1位、ヨーロッパで3位(1位はフランス、2位はイギリス)になると予測している。
今年初めの時点で、ヨーロッパの視聴者は全体で4510万人となり、昨年比1200万人増となった。
契約料の値下げが影響
「IHSスクリーン・ダイジェスト」の主任アナリストであるアンドレイ・カトロ氏によると、ロシアで視聴者数が増加した理由は、国内最大手の有料チャンネル「トリコロールTV」を運営する「全国衛星会社」が、契約料を安くしたためだという。この価格水準が維持されれば、契約者数はさらに伸びると同氏は見ている。
「トリコロールTV」は2012年8月にHDTVの商業放送を始めた。1ヶ月900ルーブル(約2700円)で、HDを25チャンネル、標準(SD)を130チャンネル以上見ることができる。同社は昨年末までの契約者数獲得の目標を120万人と設定し、現在100万人を抱えている。同社のアナスタシア・ソコロフスカヤ氏が説明した。
HDTVへの移行が全般的傾向に
昨年の契約者数の増加には、「全国衛星会社」だけでなく、「テレカルタHD」や「コンチネントTV」を運営する「オリオン・エクスプレス」の安い契約料も影響していると、「オリオン・エクスプレス」のミハイル・ドゥブロフスキー氏は話す。「オリオン・エクスプレス」は昨年、30万台以上のHD受信機を販売したため、昨年半ば頃からはSD機器の受注をほぼ停止した状態だったという。
HDTVの需要を後押ししたのは、HDチャンネルの豊富さもある。例えば、昨年は国営の「第1放送」や「ロシア1」もHDTVを始めた。HDに対応していないテレビはほとんど販売されなくなっているという。
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