マリヤナ・ナウモワ、Press Photo
マリヤナ・ナウモワ
ベンチプレスと人道支援
ベンチプレスの3度の世界チャンピオンであるマリヤナ・ナウモワは、3月に開催された栄えあるボディビル大会「アーノルド・クラシック」(アメリカ・オハイオ州)に出場しただけでなく、伝説のアーノルド・シュワルツェネッガーとも会った。ナウモワは会った際、シュワルツェネッガーに、アメリカの大統領になって、ロシアとの関係を改善してほしいとお願いした。そしてウクライナ東部の子どもから受け取った写真と手紙を手渡した。
「アーノルドを見た時、感情を抑えられずに泣いてしまった。アーノルドは私にとってずっとお手本だったから。(ウクライナ東部の)子どもの手紙を読んで、可能な方法で手助けすると約束してくれた。ウクライナの戦闘がすぐにでも終わって、平和になることを望んでる」とナウモワはロシアNOWに話した。
ナウモワが人道支援を目的としてウクライナ東部へ行ったことを理由に、コーチのアレクセイ・セレブリャコフにはアメリカのビザが発給されなかったが、ナウモワ自身はアメリカのコーチやアシスタントなどの知り合いの支援を受けて、何とか取得することができた。このような苦労はあったものの、大会では150キロのバーベルを持ちあげ、女子の世界記録を更新した。
ナウモワはスポーツ以外にも、世界中のさまざまな人道任務に積極的に参加している。昨年6月に北朝鮮の学校でいくつかのセミナーを開催。10月にはウクライナのドネツィクとルハンシクに行った。ウクライナ政府はこれを受けて、ナウモワがウクライナで獲得したすべての賞および称号をはく奪した。
支援を必要としている人を可能な限りの手段で助けなければいけないと、ナウモワは考える。
「そう親に教えられたの。もしお前が何かを持っているのなら、それを友にわけなければいけないって。アーノルドに手紙を渡したのは、別に目立ちたかったからじゃない。この話題にマスコミが興味を持つとも思っていなかった」とナウモワは話した。
ユリヤ・ヴィンス
3年弱で鍛えた肉体
ユリヤ・ヴィンス、Press Photo
世界的な知名度を得たロシアの若き重量挙げの選手はナウモワだけではない。ユリヤ・ヴィンスはAWPCの世界チャンピオンだ。自身の体重65キロに対し、440キロを持ちあげ、世界のシーズンベストを出した。スポーツの成功は、さまざまなスポーツ食品やスポーツ用品のメーカーとの広告契約をもたらした。
ヴィンスが初めてジムを訪れたのは2012年。わずか3年弱で筋肉量を増量しながら、体重を48キロから65キロに増やした。上腕二頭筋は40.5センチ。ちなみに20歳のシュワルツェネッガーが1967年に「ミスター・ユニバース」になった時、上腕二頭筋は52センチであった。ヴィンスは最近のベンチプレスの大会で、デッドリフト165キロ、スクワット175キロを持ちあげている。本人によると、練習ではもっと重い物を持ち上げているという。大会では医学的見地から、そのような重量を女子が持ち上げることは禁止されている。
*上腕二頭筋の太さランキングの注釈
・ 20代男性の平均値はアメリカ疾病管理予防センターのデータによる
・ シュワルツェネッガーの上腕二頭筋サイズは1967年の「ミスター・ユニバース」になったとき
・ 世界記録はエジプト出身のムスタファ・イスマイル(2012年登録)
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