冬季五輪史に挑戦する聖火リレー

ソチ五輪の聖火リレーは10月7日に開始。組織委員会の計画では、時間および距離で、冬季五輪史上最長になる。
123日間続く聖火リレーは、1万4000人の走者、自動車、列車、飛行機、トナカイのソリなどで、6万5000キロメートル以上の距離を走破する =タス通信撮影
123日間続く聖火リレーは、1万4000人の走者、自動車、列車、飛行機、トナカイのソリなどで、6万5000キロメートル以上の距離を走破する =タス通信撮影

123日間かけて65キロ走破は五輪史上最長 

 聖火リレーは夏季、冬季にかかわらず、開会式前の伝統的な行事となっているが、どの開催国も自国なりの特徴をアピールしようと必死だ。ロシアも例外では ない。

インフォグラフィック:

2014年ソチ五輪:メダル

 123日間続く聖火リレーは、1万4000人の走者、自動車、列車、飛行機、ロシアのトロイカ(3頭立ての馬車)、トナカイのソリなどで、6万5000キロメートル以上の距離を走破する。ちなみに2010年バンクーバー五輪では4万5000キロメートル、2006年トリノ五輪では1万1300キロメートルの距離を巡った。

 どの聖火リレーもオリンピック誕生の地、ギリシャで採火されて始まる。今回は10月6日に特別機でモスクワに空輸され、翌日にはロシアのリレーコースを進み始める。聖火リレーは2014年2月7日、ソチの五輪スタジアム「フィシュト」でフィナーレを迎える。

 

バイカル湖の湖底まで聖火を持ってもぐる 

 聖火リレーのコースは、ロシアの83地域すべてをまわるように設定されている。一流登山家らが、コーカサスのシンボルで、ヨーロッパ最高峰でもある、エルブルス山をのぼる。またダイバーらは、世界でもっとも深いバイカル湖の湖底まで、聖火を持ってもぐる。また数千羽の渡り鳥が集まるクルシュー砂州、世界的に有名な木造建築群のあるカレリア共和国キジ島も通過する。

インフォグラフィック:

ソチ五輪の聖火トーチ

 カムチャツカのアヴァチャ火山の頂上からふもとまでは、5種類の交通手段を使って運ばれる。また世界でもっとも深い自然湾であるアヴァチャ湾もコースに。レフ・トルストイが世界でもっとも有名な長編小説「戦争と平和」、「アンナ・カレーニナ」などを執筆した、ヤースナヤ・ポリャーナも巡る。歴史的な軍港でバルチック艦隊の基地でもある、サンクトペテルブルク市クロンシュタット区では、聖火が到着すると色彩豊かな海軍パレードが行われる。

 

3万人のボランティアが協力 

 聖火リレーが行われている際は、コースだけではなく、走者にもマスメディアの注目が集まる。走者は五輪の象徴、また地域の誇りでもある。2014年ソチ五輪組織委員会のドミトリー・チェルヌィシェンコ会長はこう話す。

 「もっともふさわしい者だけが、ソチ五輪の聖火リレー走者になれた。長い道のりで聖火を手渡ししながら、国を一つにつなぐ。ロシア初の冬季五輪の雰囲気を最初に盛り上げるのがこの走者だ」。

 ソチ五輪の聖火リレーの規模は、五輪競技に劣らない。走者だけでなく、約3万人のボランティアの協力があってこそ成り立つ。パラリンピックのコースにも 4000人のボランティアがいる。走者と付き添い者の集合場所や聖火の受け渡し場所、またコースとなっている街の祝賀イベントで段取りを取ったり、補助を行ったりする。

 

伝統と革新を融合した聖火トーチ 

 聖火トーチのデザインは、伝統と革新の融合を表現。スラブ民話の「火の鳥」の羽をモチーフにしながら、未来的な形で革新と技術の進歩を具象化。そしてトーチの色と聖火受皿は、「氷と炎」を一体化する。シルバーは氷面、そしてロシアにとって伝統的な色である赤は炎の象徴だ。相反する物の組み合わせは、ソチの温暖な海と山頂の冠雪のように、限られた場面にしか似合わない。

 技術的には信頼性と聖火の維持に重きが置かれた。燃料にはロシア産の環境に優しいガスであるプロパンと、赤とオレンジの鮮やかな炎が燃えるように考案された特別な添加物が使用される。さらに聖火が強風、極寒、その他のロシアの冬の気候条件にさらされても消えないような、特別な構造になっている。

 

元記事(露語)

+
フェイスブックで「いいね!」を待ってます!