クセニヤ・モニコとキリル・ハリャヴィン組=アレクサンドル・ヴィリフ撮影/ロシア通信
国際スケート連盟(ISU)がこの大会を企画した理由は、シングルのみが強い日本のような国が、4種目すべてを同レベルで発展できるようにするためだ。そして今回は、ソチ五輪のシミュレーションという、重要な意義があった。
ボロソジャル・トラニコフ組は本領発揮で1位
ロシア代表は、他の一部の国と同様、最強メンバーではのぞんでいなかった。欧州選手権で金メダル、世界選手権で銅メダルを獲得しているアイスダンスのエカテリーナ・ボブロワとドミトリー・ソロビヨフ組は、ソロビヨフの怪我により、出発前の最終段階でクセニヤ・モニコとキリル・ハリャヴィン組と入れ替わっ た。それでも、シニアに昇格したばかりのモニコ・ハリャヴィン組は非常に健闘し、アメリカのメディソン・チョークとエヴァン・ベイツ組、カナダのケイトリ ン・ウィーバーとアンドリュー・ポジェ組に続いて、3位に食い込んだ。
世界選手権チャンピオンのペア、タチヤナ・ボロソジャルとマクシム・トラニコフ組は、普段通りの高いレベルの演技を見せて、ショートとフリーのどちらで も1位についた。
不本意だったソトニコワ、メニショフは負傷、棄権、トゥクタムィシェワは10位・・・
欧州選手権で銀メダルを獲得している、女子シングルのアデリナ・ソトニコワは、今回は4位に終わった。この種目で優勝したのは、日本の鈴 木明子だ。ソトニコワはショートで1位になっていたが、フリーで気の緩みがあり、ミスをして6位に終わった。
欧州選手権の銅メダリスト、エリザヴェータ・トゥクタムィシェワは、10位だった。男子シングルでは、世界選手権の金メダリストである高橋大輔が優勝 し、マクシム・コフトゥンは8位に終わった。ショートで3位と好調な滑り出しをしていたコンスタンチン・メニショフは、トリプルアクセルで転倒し、肩を痛 めて棄権してしまった。
ロシア代表は4位に終わったものの、代表の主将を務めたトラニコフは、全選手が団結し、五輪への準備に役立つ貴重な経験ができたと話した(ちなみに日本は3位で、優勝はアメリカ、2位はカナダ)。
「これはショーです」
ロシア・フィ ギュアスケート連盟のアレクサンドル・ゴルシコフ会長はこう話す。「団体の結果をあまり重く見る必要はない。2012-2013年シーズンは、カナダの世 界選手権でほぼ終了していたから、その後の戦いまでモチベーションを保つことは難しかった。参加選手の演技に波があったのも、これが理由だ。国別対抗戦は ショーだと考えた方がいいだろう。五輪の競技はまったく違うものになる」。
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