ハンターたちの野生料理のレシピ

Legion Media
 コトレタという料理を、男性も子どもも大好きである。ロシアのおばあちゃんは、巧みにフライパンで焼く。冷蔵庫の中のあらゆる材料を使って調理することができる。コトレタは、日常や祝いのテーブルに必ずのっている一品だ。

 ひき肉からつくる料理が、ロシアではコトレタと呼ばれる。ヨーロッパのコートレット(カツレツ)が、ピョートル大帝時代にロシアに伝わってきたものだが、伝わる過程でヨーロッパの伝統的なレシピは大きく変化した。ヨーロッパのコートレットとは、肉を薄く叩き、パン粉をつけて焼く料理。ロシアでは、ひき肉に卵と小麦粉を加えて焼く料理。ヨーロッパ人はロシアの”カツレツ”を肉団子と呼び、ロシア人はヨーロッパのカツレツをエスカロプと呼ぶ。ロシアのコトレタは簡単にできるのにおいしいため、19世紀半ばまでには肉、魚、また魚卵からつくるようにもなった。

 

ロシアの珍しいコトレタTOP5

1.     クマのコトレタ

 クマの肉は若干パサパサしていて固いため、コトレタはおいしく食べることのできる数少ないレシピの一つである。このコトレタは主に、シベリアなどの牛肉や豚肉があまり普及していない寒い地域でつくられていた。医師によれば、クマの肉には現代医学でわかっているほぼすべてのビタミンが含まれているため、シベリアなどの野菜や果物からビタミンを得ることの難しい寒い地域では、とても貴重なのだという。

材料

\tクマ肉600グラム\tラード100グラム\tタマネギ300グラム\t白パン5片\t生クリーム20ミリリットル\t塩コショウ適宜\t小麦粉少々
 (1)   肉とラードをブツ切りにする。白パンの耳を取って外し、生クリームに浸して、肉、ラードと混ぜる。みじん切りにしたタマネギを加える。塩、コショウして、まとめてひき肉器でひく。

 (2)   ハンバーグの形にして、小麦粉を周りにつけ、熱したフライパンに並べて黄金色になるまで焼く。

 (3)   180度に熱しておいたオーブンに入れて、30~40分蒸し焼きにする。

 

2.     イノシシのコトレタ

 古代ローマや昔のフランスでは、イノシシ料理は王室の食卓にしかあがらない料理であった。というのも、猛烈なイノシシを狩りで捕まえるには犬が必要で、犬を飼うのにとても金がかかったため。ロシアの皇室もイノシシ狩りに積極的で、さまざまなイノシシ料理がつくられていた。中にはコトレタもあった。

材料

\tイノシシ肉1キロ\tエシャロット2個\t白パン1片\t牛乳100ミリリットル\t卵1個\t肉のブイヨン100ミリリットル\tパン粉1カップ\t塩コショウ適宜
 (1)   肉を洗ってブツ切りにする。タマネギをみじん切りにして、白パンを牛乳に浸し、混ぜる。まとめてひき肉器でひき、塩、コショウをする。

 (2)   卵と肉のブイヨンを加えて混ぜる。ハンバーグの形にして、パン粉を周りにつける。

 (3)   熱したフライパンに並べてそれぞれの面を中火で4~5分焼く。

 

3.     ヘラジカのコトレタ

ヘラジカの肉は羊肉に味が似ている。調理前に肉を水に数時間ひたしておくと、おいしくなる。レシピはクマ肉のコトレタと同じ。

 

4.     カワカマスのコトレタ

 カワカマスはロシアではとても一般的な魚。体に良い栄養成分がたくさん含まれていると考えられている。また、カワカマスは低アレルゲンである。これを材料にすると、とてもおいしくてジューシーなコトレタができる。

材料

\tカワカマスの身1キロ\t白パン5片\t卵1個\t牛乳1カップ\t塩コショウ適宜\t小麦粉またはパン粉少々
 (1)   身から骨を除去して、ひき肉器でひき、牛乳に浸しておいた白パンと卵を加え、塩、コショウをして、しっかりと混ぜる。ハンバーグの形にして、小麦粉またはパン粉を周りにつける。

 (2)   熱したフライパンに並べてそれぞれの面を5~6分焼く。

 コトレタはカワカマスの卵からつくることもできる。カワカマスの卵は白ワインでしっかりと蒸し煮にする。

 

5.     カモのコトレタ

材料

\tカモ1キロ\tタマネギ500グラム\t白パン4片\tジャガイモ大2個\t卵1個\t塩コショウ適宜\t牛乳1カップ\tパン粉少々
(1)   野生のカモはルーシにたくさん生息していた。簡単にオーブンで焼いたり、フライパンで焼いたりして料理していた。だがコトレタの人気も高かった。

  カモ肉に、牛乳に浸したパン、みじん切りにしたタマネギ、おろし生ジャガイモを加え、塩コショウをする。まとめてひき肉器でひき、卵を加え、冷蔵庫に一晩寝かせる。

 (2)   パン粉をつけたコトレタを、油を多めに入れたフライパンに並べ、それぞれの面を5~6分揚げ焼きにする。

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