サンクトペテルブルク近郊のツァールスコエ・セローにある皇帝の宮殿は、その壮大な美しさと豪華さが印象的だ。そして宮殿の中にはさらに価値のある部屋、いわゆる「琥珀の間」があった。
床から天井まで、すべてが琥珀の装飾壁でできており、琥珀の装飾品、琥珀の絵画で飾られていた。興味深いのは、この部屋が宮殿自体の建設前に完成していたことだ。その部屋はドイツの職人によって作られ、プロイセン王フリードリヒ1世がピョートル1世に贈呈した。そしてロシアの宮廷建築家や芸術家が、まばゆいばかりの装飾をさらに施した。
2世紀後の第二次世界大戦中、ツァールスコエ・セローを占領したナチスの兵士たちは、避難させる間がなかった貴重な部屋と他の貴重な品々を宮殿から持ち出した。宝物は、いくつかの破片は見つかりはしたものの、それ以外は跡形もなく消えてしまい、2000年にロシアに返還された。
この部屋がどこにあるか何度も捜索したが何も判明せず、おそらく完全に焼け落ちたのだろう(この推理小説の詳細についてはこちらから>>)。 しかし、2003 年のサンクトペテルブルクの創立記念日に合わせてこの琥珀の間は細部にいたるまで再現された。この美しさをご覧あれ!