書籍の販売方法を根本から揺るがすサンクトペテルブルクの書店(写真特集)

@izdaniya
 サンクトペテルブルクの伝統ある書店が、人々に書籍に対する興味を持ってもらおうと、最高のアイデアを思いついた!それがブックカバー・コスプレ。これがとても素晴らしい!

 サンクトペテルブルクの書店のインスタグラムのページは毎日更新され、最新のブックカバー・コスプレでフォロワーを喜ばせている。どのような本が紹介されているのか、そしてそれを作っているクリエイティヴな人々とは誰なのか?

 サンクトペテルブルクには、地元の読書好きや観光客にとってのお気に入りの場所がある。それはエルミタージュ美術館でもどんな文学博物館でもなければ、宮殿でもなく・・・、書店である。ポドピスヌィエ・イズダーニヤ(定期購読出版物)がそれで、サンクトペテルブルク最古の書店のひとつである。1926年に開店し、60年前からリテイヌィ大通り57番地のシックなアールヌーボー様式の建物に入っている。

 ポドピスヌィ・イズダーニヤの熱心なファンたちは、ここに来ると書店以上のものを見つけることができる。ギフトショップ、カフェ、そして創造性のある人々が楽しめる場所である。独特の雰囲気がある店内は、レトロな素晴らしいデザインだ。

 この書店には、名作から現代小説までの幅広い知的文学や、哲学書、歴史書、演劇関連本、映画関連本、ノンフィクション、社会学書、心理学書までそろっている。

 「我々は面白い本を選択することを目指しており、珍しくて、ユニークな本をつくっている小規模な出版社の作品も扱う」というのが、この書店のコンセプトである。

 書店そのものに負けないくらいかっこいいのがインスタグラムのページ。珍しい本を紹介し、顧客たちに主流ではない本を宣伝し、そしてスタッフがとても創造的なやり方で本の販売を促進している。

 2013年、彼らはインスタグラムにジョークを取り入れた画像をアップするようになった。その当時はそれほど多くのフォロワーはいなかったが、それからそのジョークは急速に広まり、まもなくそれが彼らのスタイルの一部となった。

 「ずっと変わっていないのは、すべての写真を自分たちだけで作っているということです」と話すのは、店のPRマネージャー、アリーナ・グロムィコさん。「わたしたちは写真家を招いたり、モデルを呼んできたりしていません。インスタグラムはわたしたちの顔です。店に来てくれるお客さまは、わたしたちの投稿に映っている人たちで、彼らが本についてのアドバイスをくれるんです」。

 店員の一人、リーナ・リボさんが、スタイルとコンセプトを作っている。アリーナさんは「彼女がインスタグラム用の写真を撮影してくれていて、わたしたちのページに本物の革命を起こしたのです」と話す。ヴィジュアル・コンセプトを作っているのはリーナさんと4人の男性で、いつもぴったりのロケ地を探してきてくれます。彼らは全員、店でも働いていて、ソーシャルメディアでページを作ったりしているわけではありません」。

 店内や近くの庭で写真を撮り、わずか30分でインスタグラムの投稿ができるときもある。

 壮大な計画を立てたときには、時間もお金も惜しまない。あるときは、写真撮影のためにプールを借り切ったこともある。

 またあるときには、古いバスタブを買い、フィンランド湾の近くで浮かばせた。

 サンクトペテルブルク周辺の様々な場所で写真を撮影している。エルミタージュ美術館もそんなロケ地の一つ。

 美しい聖イサアク大聖堂

 ヴィテプスク鉄道駅

 ネヴァ河岸

 有名な観光アトラクション―サンクトペテルブルクの屋根はロマンティックな景色を約束してくれる。

 古い家の中で撮影することも。

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