歌手であるアンナ・ブトゥルリナは映画「アナと雪の女王(2作)」のロシア語版で主人公エルサの声を演じている。またアナと雪の女王の2作のすべてのプリンセスの声を演じている。2月9日にアメリカのロサンゼルスで開かれたアカデミー賞授賞式で、アメリカ、ドイツ、ノルウェー、デンマーク、日本、メキシコ、タイ、スペインから来た「エルサ」と一緒に出演し、ロシア語で彼女のパートを歌った。
「イントゥ・ジ・アンノウン」は、歌曲賞にノミネートされた。ロシア語版のフルバージョンはこちらからどうぞ。
アンナは2009年以来ウォルトディズニーピクチャーズと共同作業している。「プリンセスと魔法のキス」(2009年)のティアナの声、「ティンカー・ベルと月の石」(2009年)、そして、アナ雪シリーズのエルサである。もちろん、声だけでなく、これらの映画のロシア語版サウンドトラックでも歌っている。
アンナはアカデミー賞授賞式で歌った最初のロシア人という歴史を刻んだ。魅力的なことは、彼女は単なるポップス歌手やオペラの歌姫ではなく、本物の伝統的なジャズ歌手だということである。かつて彼女はあるインタビューで、「ロシアではジャズはショービジネスではない」と語った。ジャズにお金を出してくれるプロデューサーはロシアにはおらず、ジャズミュージシャンは「ジャズを愛しているから」このジャンルを演奏し続けるのだとも付け加えている。
ブトゥルリナはもっとも有名なロシアのジャズシンガーの一人。1977年にモスクワに生まれ、1996年に伝説的なアナトリー・クロル・ジャズバンドのソロシンガーとしてデビューし、その後、ダニエル・クレーマー、アレックス・ロストツキー、イーゴリ・ブートマン、オレグ・ルンドストレムなど、数々の有名アーティストと共演してきた。アンナ・ブトゥルリナの情熱的な声は、モスクワのエルミタージュの庭やアルハンゲリスコエ邸で毎年開かれているジャズフェスティヴァルでも聴くことができる。2015年にはコローメンスコエ公園で、自ら音楽祭「ジャズ・ホーン・オヴ・モスコウ」を開催した。
彼女は多くの国際ジャズコンクールで受賞し、5枚のソロアルバムをリリースしている。2015年には国連総会で戦勝70年を記念したコンサートを開いた。
クラシックジャズ以外にアンナは演劇にもトライしている。2011年、彼女はモスクワのスタス・ナミン音楽劇場で上演されたミュージカルショー「Penelope, or 2+2’ by W. Somerset Maugham」に出演した。2018年にはミュージカルコメディー「Gentleman from the Music Hall」で主役を演じている。
キャリアをスタートしたときから、アンナは他のアーティストがその才能を開花させるためのサポートを行っている。2009年にはモスクワで初となる若手ジャズミュージシャンのためのコンクールを開催し、現在は自身の娘である13歳のエヴドキヤと共演している。
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