1985年、ソ連の科学者らは、宇宙ステーション「サリュート7号」のコントロールを失った。墜落すれば、民間人の命とソ連の宇宙開発の実績を危険に晒すことになる。祖国を窮地から救うべく、2人の宇宙飛行士が予測不能な危険な任務に向かう。
この映画を撮影するに当たり、俳優らは実際の宇宙飛行士の訓練を受けた。彼らを乗せたIl-76飛行機は高度6000メートルまで上昇し、無重力を再現するためそこから27秒間垂直降下した。この訓練は十数回繰り返された。「拷問だった。他の人がどうだったかは分からないが、私は気分が悪かった」とウラジーミル・ヴドヴィチェンコフは回想している。
『サリュート7』はアクション・シーンに満ちた宇宙ドラマで、ロシア最高の視覚効果アーティストが手掛けた息を呑むような宇宙描写を楽しめる。
1960年代、米ソは宇宙開発競争の真っ只中にあった。米国は月にチームを送る準備を進める一方で、ソ連はアレクセイ・レオーノフが世界初の宇宙遊泳を成功させられるよう、昼夜を問わず働いていた。
『先駆者の時代』ができる限り現実的に映るよう、レオーノフ(1965年3月18日に世界で初めて宇宙遊泳を成功させた人物)自身が舞台裏で協力した。撮影後、監督はユーリー・ガガーリンに割かれたすべてのシーン(映画中約40分)を削除することを決めた。レオーノフだけに焦点を当てるためだ。
これは人類初の宇宙飛行士の伝記映画で、彼の子供時代、人間関係、ソビエト最高の宇宙飛行士として記憶されるまでの葛藤を描いている。ユーリー・ガガーリンの人生は、確かに波乱に満ちていた。
『ガガーリン:世界を変えた108分』の制作には、この有名な宇宙飛行士の伝記映画として初めて彼の親族が関わった。彼らはこの映画が現実から逸れ過ぎないよう、撮影中に助言を行った。映画の長さは、ガガーリンが歴史的な初飛行で宇宙空間に滞在した時間に合わせ108分となっている。
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