この女の子はシベリアの街トムスクの工房Grgrrgrrrが手がけるクリスマスツリー用の木のオーナメント。小さな飾りは一つ一つ手で絵がつけられている。レトロ風に仕上げられており、革命前のクリスマスオーナメントを思わせる。
スモレンスクに住むミヘーエフ一家の工房では、高品質の木材と亜麻仁油だけを使って製品を作っている。犬のパズルは4つのピースからできていて、いろいろな組み合わせで違った形にはめられるようになったものだ。製作者らはこれらのおもちゃは口に入れても大丈夫だとしている。
ミヘーエフ工房のもう一つのヒット作がとっても可愛いエスキモーのファミリー。エスキモーというのは現在アメリカのアラスカ、カナダ北部、デンマーク、ロシアのマガダン州に住む民族である。アーティストらがミニマリズム的なデザインを選んだのには理由がある。自制と素朴さは北方民族の民族スタイルの基本であるからだ。
小人たちを作ったのはモスクワにある家族工房Raduga grёz。工房の代表者らは、たった一つの木のおもちゃはプラスチックのおもちゃ10個の価値があると自信を見せる。もっとも売れているのはカラフルな虹色の小人たち。小人は1年の月の数に合わせた12人。顔ははっきりとは描かれていない。それは悲しいのか嬉しいのか、退屈そうにしているのか微笑んでいるのかを、それぞれが自分たちで想像できるようにという意図である。小人の帽子が外れるのがポイントである。
モスクワの工房「シュシャ」のデザイン作りの基礎となっているのが、ロシアの19世紀~20世紀最初の芸術の伝統である。すべてのおもちゃは最小主義的となっていて、ロシアアヴァンギャルドの模範的表現を取り入れたものである。工房のコンセプトはすでに、ロシア、アメリカ、ヨーロッパ、日本、韓国、中国の子どもや大人に高く評価されている。
ブロック「顔を作ろう」は、さまざまな顔の造作、表情、年齢、民族性を表現することができるおもちゃである。
「カブ」は有名なロシアの民話の一つ。子どもなら誰でも知っているお話だ。マグネットのカブが、ヤロスラヴリの工房「スカースキ・ジェーレヴァ(木のおとぎ話)」のヒット商品となったのも驚くことではない。カブは一つの木の塊から作られており、登場人物はすべて手描きだ。ロシア語、英語、ドイツ語、フランス語の挿絵の入った本がセットで売られている。
ロシアで人気の遊び「食べられる、食べられない」の木バージョン。賢いシェフがコマを使って、子どもたちにどの食品は食べられて、どの食品は食べられないかを教えてくれる。シェフはありとあらゆるお菓子を試すが、食べられないものは食べない(食べられないコマはシェフの口に入らない仕掛けになっている)。
木のおもちゃ工場「BUKASHKA」の商品は、販売するまでに幼児専門のファーカスグループの検査をパスしている。工場は2017年にできたばかりだが、工場ではすでにひも通し、ガラガラなど6種類のおもちゃが考案されている。
このおもちゃは年齢に関係なく、おとぎ話を信じるすべての人のために作られたもの。サイには馬にまたがった小人が付いてくる。サイはボダイジュの木でできている。
リャザンにある家族工房「テプラター(温もり)」はおもちゃの食器、人形の家、ペグ刺し、動物のおもちゃ、ピラミッド、それに鏡やランプの枠まで作っている。工房では、製品にけして色を塗らないこと、そしてすべての工程を手で行うことをコンセプトとして貫いている。また彼らの作る、たとえばこの天秤棒のようなおもちゃが代々、受け継がれていくことを願って作品を作っている。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。