1.ソフィア――エイミー・シューマー
並々ならぬ自立性と優れた教養とを有していた17世紀の女性ソフィアは、1682年から1689年まで摂政を務めたが、彼女は背が高く、気性が荒かった。ちょうど、皮肉たっぷりの態度で有名なエイミー・シューマーのように。
2.ピョートル大帝――サシャ・バロン・コーエン
ピョートル大帝と同じく、サシャは豊かな口髭を蓄え、優れたユーモアのセンスを有している。ピョートルとは異なってサシャはユダヤの戒律を守っており、幸い戦争を始めたり、強権で国を支配したりはしない。もちろん、彼がアラディーン将軍を演じている時は別だが。
3.アンナ――マリーナ・アブラモヴィッチ
アンナは演劇を愛したが、このことがアンナとマリーナ・アブラモヴィチとを結び付けている。とはいえアンナの芸術的嗜好はひどいものだったのだが、その点は見過ごすことにしよう。
4.エリザヴェータ――レネー・ゼルウィガー
パーティー好きで有名なエリザヴェータの衣装コレクションは圧巻で、15000着もの豪華なイブニングドレスを持っていた。そんなわけでレネーが適役だ。ただしエリザヴェータのほうが、自分の体型にポジティブな人物だったといえる。お察しください。
5.エカテリーナ大帝――メリル・ストリープ
エカテリーナはヨーロッパ随一の偉大な支配者で、メリルは世界屈指の偉大な女優である。したがって両者は完全に入れ替わることができる。高身長で毅然とした態度を取り、そして驚くほど美しい。
6.パーヴェル1世――ピーター・ディンクレイジ
広い額、はっきりとした眉、突き通すような眼差し、著しく低い身長。幸い49歳のピーターは、46歳で亡くなった皇帝よりも健康的な生活を享受している。
7.アレクサンドル1世――コリン・ファース
アレクサンドル1世の治世はイギリスとの友好の時代で、ロシアと大英帝国はともにナポレオンと戦っていた。典型的なイギリス人であるコリン・ファースは、「祝福されたアレクサンドル」を完璧に演じることができるだろう。
8.ニコライ1世――ジョン・ウェイン
ニコライ1世もジョン・ウェインも、その時代のセックスシンボルだった。高身長で男らしく、真面目くさった表情、一見情け容赦のない気性、彼らは女性の注目を集め、男性からは羨望と畏敬の対象となった。
9.アレクサンドル2世――サム・エリオット
サム・エリオットが演じる古き良き熟練のカウボーイのイメージは、「解放者アレクサンドル」の穏やかな性格に通じるものがある。ただ、フィアンセのたくさんいた恋多きアレクサンドルとは違い、サムは模範的な夫だった。
10.アレクサンドル3世――ポール・ジアマッティ
ポール・ジアマッティのどこか子供っぽい顔は、顎髭を蓄えた場合、極めてシリアスになる。アレクサンドル3世も、最初から恐ろしいロシア皇帝というわけではなかった。彼がまだ若く、皇太子でなかった頃(兄が皇太子だった)、彼は贅沢な生活を送っていた。しかし兄が亡くなり、突如皇位継承者となったことで、その生活をやめざるを得なかった。
11.ニコライ2世――ベン・アフレック
正直、彼の起用は我々も予想していなかった。だが、ベンはいつの日か実際にニコライ2世役を演じるだろう。一目見ただけでは分からないが、彼は実際ニコライに似た顕著な特徴を持っている。筋の通った長い鼻、間隔の広い眉、髪、髭は、今は亡きロシア皇帝を思わせる。