7.『デイ・ウォッチ』(2005)
興行収入 – 約33億円
『デイ・ウォッチ』は、現代ロシアでは興行的に最も成功した映画の一つで、『ナイト・ウォッチ』(2004)の続編だ。超能力を持つ人々が、2つのグループに分かれて戦う。悪と闇の側にいるのが「ダーク・アザーズ(闇の異人)」で、彼らから人々を守るのがナイト・ウォッチだ。何世紀にもわたって、両陣営は脆弱な停戦を保ってきたが、今や戦いが始まりそうだ…。
6.『提督の戦艦』(2008)
興行収入 – 約37億円
この映画は実在の歴史的人物、アレクサンドル・コルチャーク提督の悲劇的生涯を描いている。彼は、ロシア革命後の内戦(1917~1923)における白軍の主な指導者の一人だった。映画では戦闘シーンばかりでなく、詩人アンナ・チミリョーワとのロマンスも描いている。
5.『レジェンド・オブ・ヴィー 妖怪村と秘密の棺』(2014)
興行収入 – 約37億円
この映画は、19世紀ロシアの作家ニコライ・ゴーゴリの『ヴィイ(ヴィー)』にもとづく。映画は原作と大幅に異なり、英国の地図製作者ジョナサン・グリーンが18世紀ウクライナの僻地の村にやって来る。ここで彼は、地元に伝わる不可解なできごとや妖怪に直面する…。
2018年には、巨額の製作費をかけた続編「ヴィー 2:中国への旅」(露中合作)がリリースされる予定だ。ジェイソン・フレミングチャールズ・ダンスが前作に引き続いて出演するほか、ジャッキー・チェンとアーノルド・シュワルツェネッガーが加わる。
4.『ヨールカ3』(2013)
興行収入 – 約41億円
『ヨールカ3』(クリスマスツリー3)は、新年の前にロシアで発売される人気コメディーの第3部であり、これで6本目という人気を誇っている。映画は、ロシア全国の別々の都市の数人を描く。彼らはいずれも大晦日に不思議な状況を経験する、これらの互いに未知の人々は、何らかの形で結びついている…。
3.『続・運命の皮肉』(2007)
興行収入 – 約53億円
ソ連映画の最高のヒット作『運命の皮肉、あるいはいい湯を』(1975)の続編。ソ連時代のオリジナル作では、モスクワっ子のエフゲニー(ジェーニャ)・ルカシンが、大晦日に泥酔したまま、友人にうっかりレニングラード(サンクトペテルブルク)行きの飛行機に乗せられる。レニングラードにもたまたま、自分のアパートと同じ住所があり、鍵も内装も同じだった。そこにはナージャという女性がおり、彼は彼女に恋してしまう。モスクワのアパートでは、婚約者ガーリャが待っていたのだが…。
続編では、エフゲニーとナージャは結ばれずに終わり、二人は別々の道を歩んだことになっている。ところが、またも運命の皮肉により、エフゲニーの息子コースチャが、酔っぱらってサンクトペテルブルクに飛行機で行き、あの同じアパートにたどり着き、ナージャの娘ナージャと出会う。ところが、あにはからんや…。
2.『スターリングラード 史上最大の市街戦』(2013)
興行収入 – 約55億円
大祖国戦争(独ソ戦)のターニングポイントとなったスターリングラード攻防戦を描く。廃墟と化した街でソ連の部隊が、戦略的に重要な建物を占領する。そこには、一人の女性が生存していた。兵士たちは彼女を保護し、自分たちのマスコットとする。
1.『上への動き』(2017)
興行収入 – 約57億円
この映画は瞬く間に、ロシア映画の過去の興行成績をすべて塗り替えた。舞台は1972年のミュンヘン・オリンピック。いまだに議論が続いている男子バスケットボール決勝の話だ。アメリカがソ連に対し1点差で勝利したように見えたが、審判の裁定により、試合時間残り3秒まで時間を戻した。このわずか3秒間で、ソ連のアレクサンドル・ベロフが、ロングパスを受けてゴールを決めた。その結果、51-50でソ連が逆転勝利したが、米国は敗北を認めなかった。