ロシアの宝飾品ブランドTOP5

ジュエリーの価値は、そのブランドのステータス、歴史、伝統、またハリウッドや世界の社交界における認知度によって決まる。ロシアの新鋭ブランドにはまだ不足している要素だが、独創性と職人技を活かしながら、その活動の幅を広げている。国際的認知を得る可能性を秘めた”ダイヤモンドの原石”をロシアNOWが5つ選んだ。

写真提供:アクショノフ・ジュエリー

アクショノフ・ジュエリーAxenoff Jewellery

 ピョートル・アクショノフはなかなか複雑なアーティストだ。神学教育を受けた芸術・装飾家がデビューしたのは画家として。批評家に気づかれることはなかった。数年前、宝飾品の分野で開花。自分の作品がイットガールたちに熱狂的に支持されるとは、思ってもみなかった。

 このブランドの特徴は歴史主義。つまり16~19世紀のロシアの宝飾品の伝統と、皇家の豪華な品々と聖像の縁飾り、多稜宮、民俗学、オペラ、バレエ、絵画などのロシア文化のシンボル。プラチナ、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドなどの高価な素材や、半貴石と銀などの素材の組み合わせでつくられた、イヤリング、指輪、ブローチ、ネックレス、ティアラがある。

 

アルヒミヤAlchemia

写真提供:「アルヒミヤ」

 アルヒミヤ(錬金術)はモスクワの新しいブランド。ともにモスクワ建築大学を卒業した、イーゴリ・コモフ&エカチェリーナ・レッム夫妻が創設した。宝飾品に転向するアイデアは、「退屈さとありあまる創作エネルギー」から生まれたという。最新技術、デザインの最新トレンド、さまざまな文化の象徴史に夢中になりながら、調和と構造の基本法則を装飾品にとりいれた。

 このブランドの特徴は、金、銀、緑青、黒化、エナメル、原石の自然さを活かした、シンプルな形の作品。完全に手づくりであるため、アルヒミヤのジュエリーはどれも一点ものだ。

 

マルキン・ファイン・ジュエリーMarkin Fine Jewellery

写真提供:ウラジーミル・マルキン

 ウラジーミル・マルキンは、モスクワの特別なスタイルの宝飾家。オリジナリティーあふれる作品は、他に類を見ない。ロシアの大手宝飾企業に長く勤務した後、最大限の創作の自由と大胆な夢を実現させるため、4年前に独立した。

 モスクワの工房では、ビスポークのジュエリーがつくられている。希望者ならだれでも、創作工程に参加し、職人と一緒に特別なアクセサリーをつくることができる。このブランドは昨年、香港のおしゃれなソーホー地区にショップを構えた。

 マルキンのメカニカルな作品は、工学、物理、産業建築の境い目に位置しているが、アイロニーは失われることなく、貴金属や宝石のあらゆる創作規範にしたがってつくられている。

 

グルジGourji

写真提供:「グルジ」

 グルジは、現代ロシアとしては初期(2007年)のハイエンドな宝飾品ブランド。このブランドは、創設者兼実業家のドミトリー・グルジーの構想によれば、このブランドは「ロシアが根ざすユーラシアの文化と歴史――数百の文化の坩堝――を見直している」。つまり、その理念とスタイルは、ロシア史と密接にからみあっている。

 宝飾品以外にも、ハイエンドなカフスボタン、ペン、ショール、スカーフのコレクションを販売している。どの宝飾品も、ロシアのさまざまな歴史的な段階、宗教、文化からインスピレーションを得たものとなっている。

 

ヤナ・ラスコワロワYana Raskovalova

写真提供:ヤナ・ラスコワロワ

 ヤナ・ラスコワロワは、モデル、実業家の妻、ロシアのイットガール、宝飾品ブランドのオーナー、という道をたどってきた。世界のさまざまな宝飾品の傑作を、店のショーウィンドウではなく、自分のジュエリーボックスの中で眺めながら、世界中でアンティークカメオを探し、それに宝石をつけて自分流にアレンジするという趣味を持つようになっていった。実業家の夫ヴァジム・ラスコワロフの資金援助を受けて、趣味を見事にビジネスに変えた。

 このブランドの宝飾品は現在では、ポディウム・ジュエリー、パリ、モンテカルロ、ドバイで販売されている。ファッションデザイナーのウリヤナ・セルゲエンコからスーパーモデルのナタリア・ヴォディアノヴァまで、ラスコワロワの有名な社交界の友だちがこのブランドを身につけており、力強いアピールになっている。