セルゲイ・カルポフ撮影/タス通信
74のミュージアムを40~80%引きで
「観光客用カルチャー・パスポート」は既に購入可能で、1~5日間有効の予約券となる。首都の74のミュージアムと100以上のイベントを、40~80%引きの値段で見られ、3種類のタイプがある。
まず「ツーリスト」タイプは、3カ所を訪れることができ、値段は13~22ドル。「旅人」タイプは6カ所で22~37ドル、「発見者」は12カ所で37~82ドル。因みに、プーシキン美術館1館だけでも、通常料金は7~10ドルする。
「パスポート」の利用方法は二通りある。まず、モスクワに9カ所ある旅行者インフォメーションセンター(ベラルーシ、レニングラード、キエフ、パヴェレツキー、クルスク、カザンの各駅およびシェレメチェヴォ、ヴヌコヴォの各空港に設置)で、プラスチック製のカードを買う。そして、カードを開発したVoxxter社のウェブサイト上で、アクティブにする。
もう一つの方法は、サイト上でタイプを選んで支払いを済ませ、予約券をプリントアウトするか携帯、PC内に保存しておき、ミュージアムの職員がQRコードを読みとるというもの。
「このパスポートのユニークさは、臨時の特設展を見られることで、他のカードにはこういうオプションはない。Voxxter社のサイトを見ると、すべてのイベントが記載されている。しかも、予約券のコードのおかげで、切符を買うために行列に並ぶ必要がない」。モスクワ市観光・ホテル運営委員会のミハイル・ドゥブロフスキー広報部長はこう説明する。
強力なライバル
「観光客用カルチャー・パスポート」の出現する前から、モスクワではもう2種類の似たようなカードが使われていた。MoscowPassとPrimePassだ。Voxxter社のヴィタリー・プストバエフ顧客担当マネージャーによると、「パスポート」の強みは、多くのミュージアムのなかから選べることで、しかもその選択肢は増えつつある。そのなかには、プーシキン美術館、モスクワ現代美術館、グラグ(強制収容所)歴史博物館、ユダヤ博物館・寛容センターなどが含まれるが、トレチャコフ美術館とはまだ交渉中だという。
一方、PrimePass(24ドル)は、1昼夜しか有効でなく、見られるミュージアムも5館のみだが、そこにはトレチャコフ美術館のほか、動物園、プラネタリウム、モスクワ博物館、ドキュメンタリー映画センターが含まれている。また、このカードには、無制限であらゆる市内交通を利用できるという強みがある。
MoscowPassのほうは、有効期間は、1、3、5日の3種類で、値段は22~55ドル。徒歩、バスでの観光、モスクワ川の遊覧、14のミュージアムの見学、数軒のレストランでの割り引きなどが含まれている。
さらに、これら2つのカードには、英語で情報を読み、注文できるという、「パスポート」に勝る利点がある。MoscowPassにはサイトの英語版があり、PrimePassのはモバイル用アプリがある(英語版サイトも、12月に立ち上げる予定)。
ところが、「パスポート」の購入希望者は、ロシア語でアンケートを記入しなければならないし、ガイドブックもロシア語表示だ。Voxxter社は近く英語版サイトを立ち上げるとしているが、具体的な日程は発表されていない。
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