ヴォロニン氏は1969年、モスクワで生まれた。子供時代から創作活動が好きで、絵画や粘土細工に夢中だった。ずっと創作活動を趣味にすぎないと考えていたが、作品は次第に一般人や潜在的な発注者の注目を集めるようになり、やがてプロになった。
ヴォロニン氏によると、東洋の文化、特に日本には、いつも特別な愛を感じていたという。「若い頃から日本の詩、彫刻、日本画を学んでいた。日本美術の控えめさと簡潔さには、たくさんの隠された情報がある。この奥ゆかしさを自分の作品で表現したくなった」
ヴォロニン氏は技法を自分で考案した。黒い厚紙に水彩絵の具とグワッシュ絵の具。日本を訪れたことがないというのは驚きだ。日本に関する本を読んでわいた日本の自然のイメージを、そのまま作品に描いている。
「自分の作品を風景画と呼ぶことはできない。自然を見ながら描いているわけではなく、日本の美のイメージを描いているので。個展の名前を『私の日本』にしているのもそのため。芸術に国境はないのだから、創作のためにはるか数千キロメートルも飛ぶ必要はないと思う。ここが芸術の優れた点」
毎年恒例の「日本の秋」の一環として個展開催
個展では12作品が展示される。希望者は誰でも見学できる。
「ヴォロニン氏の絵は調和がとれていて、日常の意味、生活、調和についての考え方にインスピレーションを与える。これが展示会実施の理由」と、この個展を後援する「アートエコ」プロジェクトのキュレーター、エカチェリーナ・ゴロヴェロワ氏は説明する。
「アートエコ」プロジェクトは、異なる国の芸術家を一つにしている。主な課題は芸術の支援と環境保護。絵画販売で得た収益金の一部は、自然保護のために使われている。現在は日本とロシアの写真芸術家の共同プロジェクトを準備中。展示会は両国で行われる。
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