タス通信
今年で12年目となる「太平洋子午線」には、日本、韓国、中国、カナダ、メキシコ、コロンビア、アメリカ、インドネシア、シンガポール、スリランカの映画が出品される。
沿海地方ウラジオストク市は、モスクワから9300キロメートルほど離れた日本海沿岸の街。モスクワよりも、中国、日本、韓国に近い。
ロシア映画研究家・映画評論家連合のアンドレイ・シェミャキン理事は、ロシアでもっとも重要な映画祭の一つだと考える。「ウラジオストク市民はこんなジョークを言う。『モスクワから見るとウラジオストクは田舎だが、こっちから見るとモスクワが田舎だ』と。モスクワにとってエキゾチックな韓国、日本、中国、スリランカの映画は、ウラジオストクにとってはるかに近い」
若い監督が競うコンペティション部門以外にも、非コンペティション部門やさまざまな文化プログラムのあるところがこの映画祭の魅力だ。映画祭に先立ち、恒例の「映画ツアー」プログラムが2日に始まった。ロシア映画のスターが沿海地方のさまざまな市町村を訪れ、住人らと交流している。
映画祭にはドキュメンタリー展や回顧展もあり、特に中国の映画監督、王兵氏の映画は、11本上映される。王監督の社会的な映画はカンヌやベネチアなどでも上映されている。
もう一つの興味深いプログラムには「異なる言語でのロシアのクラシック」があり、黒澤明監督の「白痴」、ジャン・ルノワール監督の「どん底」、ヴィヴィアン・リー演じる「アンナ・カレーニナ」などが上映される。
「太平洋子午線」のプログラムは公式ウェブサイトで確認できる(ロシア語、英語)。
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