2月24日~3月2日の文化行事

「庭園の夢:ウラジーミル・ヤスネツォフの磁器」展=プレス・フォト

「庭園の夢:ウラジーミル・ヤスネツォフの磁器」展=プレス・フォト

「90年代」祭、独り舞台「コントラバス」、ドゥリョヴォ磁器の展示会、モーチーバのライブ、リディア・ランチのライブが待っている!

227日(木)

 モスクワ市の野外博物館「ツァリツィノ」で、「庭園の夢:ウラジーミル・ヤスネツォフの磁器(Mechta O Sade. Farfor Vladimira Yasnetsova)」展が開幕する。ウラジーミル・クリメンチエヴィッチ・ヤスネツォフ(1926~2005)は、ドゥリョヴォ磁器工場で民族工芸に取り組み続けた芸術家。工場は帝政時代、宮廷に作品を収めていた。まぶしいほどの白さ、金、光が、華やかな絵と融合し、独創性、民族芸術、民族的特徴と伝統を強く反映して完成した「アガシュキ」様式。当時は”ニューエイジャー”だった。ヤスネツォフは次の波の代表的芸術家で、ソ連で勝利したプロレタリアートのために国民的な磁器をつくった。ただし、購入者は主に収集家や美術館で、国民が手にすることはあまりなかった。今回はヤスネツォフの200点の作品が展示される。

 

228日(金)

モスクワ市の「フセヴォロド・メイエルホリド劇場文化センター」で28日と3月1日、「90年代」祭が行われる=プレス・フォト

 モスクワ市の「フセヴォロド・メイエルホリド劇場文化センター(Teatral'no-Kul'turnyi Tsentr Imeni Vs. Meierhol'da)」で28日と3月1日、「90年代(Devyanostye)」祭が行われる。当時の貴重なロシア・アンダーグラウンドと、ロシアの文化に残り、色あせていない作品の総括。「90年代」劇から祭が始まり、初日には有名デザイナーのアレクサンドル・ペトリューラによるコレクションも披露される。ペトリューラはソ連時代の古着を集め、フリーク・ショーをくりひろげている。2日目には90年代の代表的なアート・ロック・バンドのひとつ、「ヴェジュリヴイ・オトカス(Vejlivyi Otkaz)」のライブが行われる。1990年代の芸術のおもしろさとは、国の経済と政治が大きく変化した後に始まった、”資本の本源的蓄積”すなわちギャングと無秩序の影響である。この時代はアメリカのワイルド・ウェストをほうふつとさせる。そしてこの芸術の鑑賞とは、鍵穴からのぞく西部開拓時代である。

 モスクワ市のクラブ「メガポリス(Megapolis)」で、アメリカの歌手リディア・ランチのライブが行われる。1980年代のマンハッタンで、音楽・芸術的アンダーグラウンドの歴史がつくられるのを目の当たりにしていた。伝説のライブハウス「CBGB」でパフォーマンスし、ブライアン・イーノともアルバムの制作で一緒に活動したことがある。女優として映画にも出演している。ロシアでランチが広く人気を博したことはないが、音楽好きは常に関心を持ち、高く評価していた。チケットの販売状況から判断すると、クラブは当日満員になるだろう。

 

31日(土)

俳優コンスタンチン・ハベンスキー=プレス・フォト

 モスクワ市の「グラヴクラブ(GlavClub)」で、イギリスのトリップ・ホップ・バンド「モーチーバ」がライブを行う。ロシアを訪れるのはこれで3度目。数年前にバンドに復帰したスカイ・エドワーズが、新アルバム「ヘッド・アップ・ハイ」の歌をうたう。

 「モスクワ芸術座」で、俳優コンスタンチン・ハベンスキーの独り舞台「コントラバス」が上演される。原作はドイツの作家パトリック・ジュースキントの戯曲。ジュースキントには大ヒット作の「香水 ある人殺しの物語」もあるが、今日まで作家としての評価が高いのは「コントラバス」故である。「サティリコン」劇場のコンスタンチン・ライキン芸術監督の舞台など、独り舞台はロシアで何度か行われている。今回の演劇の特徴は、現代戯曲、ロシアの代表的な劇場、ハベンスキーがひとつになっていること。ハベンスキーは数々の映画に出演している、ロシアでもっとも有名な俳優の一人。国民的映画「運命の皮肉」の続編では、ジェーニャの息子役を演じている。「コントラバス」の上演日は3月1日、2日、11日、25日。