クレムリンの生神女福音大聖堂が着工

クレムリンの生神女福音大聖堂、1860年 写真提供:wikipedia.org

クレムリンの生神女福音大聖堂、1860年 写真提供:wikipedia.org

1484年の今日、5月19日に、モスクワのクレムリンで、イワン3世の命により生神女福音大聖堂(ブラゴヴェシェンスキー大聖堂)が着工した。

 生神女(しょうしんじょ)は、正教会で聖母マリアを指し、「神を生みし女」から来ている。生神女福音祭は、カトリック教会の受胎告知に相当し、生神女マリヤにイイスス・ハリストス(イエス・キリスト)が宿ったことが天使ガウリイル(ガブリエル)から告げられたことを記憶する祭だ(グレゴリオ暦で4月7日)。

 

生神女マリヤを象徴する9つの屋根 

 クレムリンの生神女福音大聖堂は、プスコフの石工によって建設され、竣工は5年後の1489年。創建当時は、単円蓋式の聖堂だった。

 その後、イワン雷帝(1530~1584)の治世に、計9つの玉ネギ風の屋根(クーポル)が加えられた。ロシアの教会建築では、9つの屋根は生神女マリヤを象徴する。

 屋根は金メッキを施した銅板に覆われて燦然と輝き、白い壁とのコントラストが美しい。

 

ルブリョフやフェオファン・グレクのイコン 

 この大聖堂は、ツァーリと皇族が奉神礼(カトリックの典礼に相当)に連なる、皇室の教会となった。

 聖堂のイコノスタス(聖障)には、アンドレイ・ルブリョフやその師フェオファン・グレクなどのイコンの至宝が用いられている。