ベネラ5号が金星に到達

ベネラ5号

ベネラ5号

1969年の今日、5月16日に、ソ連の宇宙探査機「ベネラ5号」が金星に到達し、約53分間にわたり、大気の状態を送信した。

 過酷な環境からデータ送信 

 ベネラ5号は、4号と同じく、金星の大気層に探査機を軟着陸可能な速度で降下させるのが目的で、金星の過酷な環境を考慮して、4号よりさらに強度が増していた。

 ベネラ5号は、1969年1月5日に打ち上げられ、5月16日に金星に到達すると、405キロの観測機器を搭載した降下カプセルが、軌道モジュールから切り離され、地表に向かってパラシュートを開き、減速しながら降下し始めた。

 その間52分半にわたって大気の状態を送信したが、金星の気圧に耐え切れず破壊されたのち、着陸した。

 ベネラはロシア語でヴィーナスを意味する。ところがこの名から浮かぶイメージとは裏腹に、金星の環境は過酷そのものだ。

 金星は地球と大きさも質量もほぼ同じだが、金星の大気は二酸化炭素がほとんどで、気圧は約90気圧。 この分厚い二酸化炭素の層が温室効果を生み出し、気温は約500度に達する。しかも、秒速100メートル前後の暴風が吹き荒れ、硫酸の雨が降り注ぐという凄まじい世界だ。

 

 大成功のベネラ計画 

 ベネラ計画は、1960年代の初めから80年代にかけて、ソ連が行った金星探査計画で、1号から16号が打ち上げられ、いくつもの「史上初」を打ち立てた。

 ・他の惑星の地表到達(3号)

 ・他の惑星の大気を測定(4号)

 ・他の惑星に軟着陸(7号)

 ・他の惑星の地表からデータ送信(7号)

 ・金星からの映像送信(7号)

 

 このように、米ソの宇宙開発競争のなかでも、ベネラ計画は成功したものに数えられる。その後、1989年のアメリカの惑星探査機マゼランよって、金星表面の98%をカバーする地形図が作成された。