Lori/Legion Media撮影
開館式は「大祖国戦争」勝利50周年に合わせて行われた。ちなみに、ポクロンナヤの丘は、1812年の「祖国戦争」で、モスクワに入城したナポレオンが、ロシアの降伏の使者をむなしく待った歴史的舞台でもある。
1958年2月23日、ポクロンナヤの丘にプレートが設置された。プレートには、「1941~1945年の大祖国戦争でのソ連人民の勝利を記念して、ここにメモリアルが建設される」と記してあった。まもなく公園が着工し、それは「戦勝記念公園」と名付けられた。
1970~1980年代には、建設費として約2億ルーブルが、市民の寄付や「土曜労働」による収益で集められた。敷地として135ヘクタールが提供され、本格的な建設工事は1985年に始まり、10年ほど続いた。
巨大なメモリアル・パーク
戦勝記念公園は、巨大なメモリアル・パークで、多数の記念碑、慰霊碑、大祖国戦争中央博物館、聖大致命者凱旋者ゲオルギイ大聖堂、モスク、シナゴーグ、ホロコースト博物館、巨大オベリスク、スペイン内戦の義勇兵の記念碑、多数の兵器の屋外展示、彫刻群などからなる。
「戦勝広場」と中央博物館の間を通る道は、5つの段々からなっており、全部で1418もの噴水がある。これは戦争の5年間(1418日)をシンボライズしている。
広場の中央にはひときわ目立つモニュメントがそびえている(高さ141・8メートル)。この巨大オベリスクは、ブロンズの浅浮き彫りで覆われており、高さ122メートルのところに、ブロンズの勝利の女神ニケが取り付けられている。オベリスクの全面には、蛇を退治する聖ゲオルギイの像がある。
ソ連とドイツのありとあらゆる兵器を屋外展示
中央博物館の付近には数百点におよぶ兵器が屋外展示されている、戦車T34、ロケット砲カチューシャ、重戦車スターリン、戦闘機ヤク9などのソ連製兵器のほか、ドイツの戦闘機メッサーシュミット、3号戦車などもある。その他にも、巨大列車砲、装甲列車から、ありとあらゆる重砲、果ては、線路の枕木を破壊する装甲鉄道車両などといった“珍兵器”まであるので、興味のある方はぜひ一度どうぞ。
毎年、5月9日には、戦勝記念公園で様々な行事が行われる。
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