宇宙ステーション「ミール」が廃棄処分に

ソ連の宇宙ステーション「ミール」 写真提供:NASA

ソ連の宇宙ステーション「ミール」 写真提供:NASA

2001年の今日、3月23日に、ソ連の宇宙ステーション「ミール」が廃棄処分されることになり、南太平洋のフィジー共和国付近の上空で、大気圏に突入した。

15年の飛行で16500の実験 

 ミールは、1986年2月20日に、バイコヌール宇宙基地より打ち上げられた。当初は5年間の耐用年数を見込んでいたが、飛行は15年間の長きにわたり、この間に、計96人が訪れ、23の国際プロジェクトをこなし、実に16500の実験を行った。

 宇宙飛行士ワレリー・ポリャコフ(70)は、1994~1995年にミールで、宇宙連続滞在の世界記録438日を樹立している。

 

サリュートの拡大版 

 ミールとは平和、世界などの意味で、コアモジュールの構造は、サリュート6、7号とだいたい同じだが、ドッキングポートをそれまでの2箇所から6箇所に増やしている。これに大型モジュールを接合することで、ステーション全体を拡大していった。96年までに、5つの大型モジュールが打ち上げられ、接合されている。

 宇宙飛行士の往復には、おもに有人宇宙船ソユーズが使用され、補給品の輸送には無人貨物宇宙船プログレスが使われた。

 

宇宙国際化のパイオニア 

 ペレストロイカ初期からプーチン時代まで使われたミールは、“宇宙国際化”の舞台となり、スペースシャトルも8回ドッキングしている。15年間に、旧東側諸国のほか欧米からも100人以上の宇宙飛行士が訪れた。

 1990年12月には、TBSの秋山豊寛が“宇宙特派員”として、日本人初の宇宙飛行を行い、宇宙酔いに悩まされながら、ミールから9日間の宇宙リポートを地上に送った。

 しかし、ミールも次第に老朽化し、新型モジュールが開発されるようになった。その一方で、90年代後半には、アメリカ主導の国際宇宙ステーション計画にロシアも参加することになったため、露専門家によればまだ5年ほど使用可能とみられたものの、ついに廃棄が決まり、2001年3月23日に大気圏に突入した。