この法律は、人権を侵害したとみなされるロシア人に対してアメリカへの入国などを禁じる「マグニツキー法」への対抗措置として、わずか18日間で採択されていた。
事の発端となったマグニツキー事件とは、ロシアの弁護士セルゲイ・マグニツキーが、5億ドル相当の税金詐取を税務警察の人間による犯行とみて告発しようとしたが、当の税務警察の手で2008年1月に逮捕され、刑務所に1年近く拘禁された末、2009年11月に膵臓の機能不全で死亡したというもの。
会見での言及
プーチン大統領は、先に行われた恒例の記者会見で、「ロシア議会による感情的な対応であることは理解しているが、(法案は)適切だと考えている」とコメントしていた。
また、プーチン大統領は、これまでに、ロシアの複数の子供たちが、養子として米国人にひきとられた後で死亡していることにふれ、事件後の裁判で米国の里親たちが無罪となっていることに不快感を示した。
一方、マグニツキー法についてプーチン大統領は、「米国議会が、あからさまにロシアを狙い撃ちにしていると、我々は受け止めている。マグニツキー事件が発生していなければ、何か他の理由を口実にしていただろう。マグニツキー氏の死因は心臓発作であり、誰も拷問など行っていない」と主張した。
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