ガスプロムがシェールオイル採掘計画

=GettyImages/Fotobank撮影

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国営天然ガス企業「ガスプロム」の子会社「ガスプロム・ネフチ」は、ロイヤル・ダッチ・シェルと合弁で、シェールオイルの採掘を行う計画を立てている。

シェールオイルまたは頁岩油は、世界的に注目されている新たなエネルギー資源だが、ロシア政府がこれまでに公約した税の免除措置を適用しなければ、このロシアの採掘プロジェクトが従来の石油より魅力的なものとはならない。

シェールオイルとは 

シェールオイルとは、地下にある「頁岩(けつがん)」(シェール)という泥岩の層に含まれる石油だ。かつては採掘が難しかったが、近年採掘技術が開発され、原油高で生産コストも見合うようになり、盛んに生産されるようになった。やはり岩盤層に含まれる「シェールガス」とともに、採掘可能な量が格段に増えるため、「シェールガス革命」と呼ばれている。

ガスプロム・ネフチは、西シベリアの上サルィム油田の開発を進めながら、シェールオイルの採掘実績を積んで意向だ。

上サルィム油田は、ガスプロム・ネフチとロイヤル・ダッチ・シェルの合弁会社である、サルィム石油開発(Sаlym Petroleum Development (SPD)が開発しており、同社の専門家らは、開発業務を段階的に示したロードマップを作成している。

ガスプロム・ネフチ取締役会議長で、ガスプロム代表取締役社長のアレクセイ・ミレル氏はこう述べた。「ロシアで開発が急がれていないシェールガスとは異なり、シェールオイル開発はガスプロム・グループにとって魅力的で、積極的にこの問題に取り組もうと考えている」。

シェールガス革命に乗り遅れるな 

この発言は、先週ウラジーミル・プーチン大統領がガスプロムに対し、シェールガスと液化天然ガスの生産の発展を考慮に入れた、輸出用ガス戦略の主な原則を示すよう指令したのを受けてのものだ。アメリカの昨年のシェールガス採掘量は、2140億立法メートルにも達した。

「外国のパートナと協力しながら、世界のガス市場の最近のトレンドを完全に把握し、新しい相互に受け入れ可能な提携関係を探り、エンドユーザーにより近づかなければならない」とプーチン大統領は述べた。

ロシアでは端緒についたばかり 

ロシアでは、TNK-BP、ルクオイル、ロスネフチ、スルグトネフチェガスを含めた、すべてのシェールオイル・プロジェクトが、ごく初期の段階にあり、工業的規模での開発の経済効果がまだ証明されていない。

シェールオイルの油井掘削費用は、従来の石油の油井の4倍になる可能性があり、開発には、採掘を維持するための難しい技術ソリューションが必要となると、投資・金融会社カピタルの専門家は指摘する。

またこの専門家は、シェールオイルの採掘を活発に進めるアメリカの会社の経験は、ロシアの条件下では、そのままでは生かせないという。このようなプロジェクトは、地域により地質学的条件に大差があり、採算がとれるようになったのはつい最近のことだ。

税制上の優遇措置で開発が進むか 

ガスプロム・ネフチのこのようなプロジェクトに対する関心は、シェールオイル開発に対する税制上の優遇措置が約束されたからかもしれない。UBSのアナリスト、コンスタンチン・チェレパノフ氏の評価では、この免除措置により、シェールオイル採掘が従来の石油よりもより儲けが大きくなる可能性があるという。

原油価格が1バレルあたり100ドルの場合、既存の税率で従来の油田開発を行うと、フリー・キャッシュフローは平均5ドルになるが、新しい免税措置のもとでは、鉱物採掘税0%となり、シェールオイルのフリー・キャッシュフローは平均35ドルから40ドルになる。これは採掘に余分な費用がかかっても、ガスプロムの利益を大きく上げると、チェレパノフ氏は考える。

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