=エレナ・ポチェトヴァ撮影
全ロシア博覧センターの1万6000平方メートルのパビリオンに、ポーランド、オランダ、ベルギー、デンマークの苗木業者、エクアドル、コロンビア、オランダの生花栽培業者、ロシアの肥料や培地基材の製造業者など、400社以上がブースを設けた。
中国ほかアジア勢も参入
今年新たに参加したのは、中国、韓国、台湾だ。アジアの会社はロシア市場に参入できることを喜び、楽観的な見方をしている。韓国のKIPコーポレーションの社長は、ロシア人がとても花を好きなことや、アジアの業者はヨーロッパの業者に比べて安価なことから、今後の成功に確信がある。中国と韓国の会社は主に、温室栽培の生花を紹介していた。ロシアの苗木業者にとって、このようなパートナーは鍵となる可能性がある。
見本市運営部のマリヤ・ランドィシェワさんによると、現在ロシアの苗木業者は国内の生花事業において成長を続けているが、まだ成功について語るのは時期尚早だという。ロシアの生花市場の輸入生花率は、コロンビアやエクアドルのバラやナデシコなどを中心に90%を占めている。
露国内業者が劣勢な理由
1990年代、国内の苗木業者は資金不足にあえいでいた。生花栽培は非常に電力を要するため、ソ連崩壊後に国の支援を受けられなくなった苗木業者は、廃業を余儀なくされた。苗木栽培は、ほんの短時間電気が止まっただけで、すべてが台無しになることもあるなど、大きなリスクを抱えているため、現在そのリスクに挑もうとする人は少ない。また、国の苗木業者が広大な土地を所有しているため、民間が小さな土地(3ヘクタール以下)で事業を始める意味もない。
エクアドルやコロンビアには、1年に4回もバラの収穫期があるため、モスクワ郊外のバラは到底これらの輸入品にかなわない。この二国から輸入されるバラは、切り花総輸入量の60%を占めている。コロンビアのインヴォス・フラワーズ・エクスポート社のディアナ・リヴェラさんによると、エクアドルやコロンビアの栽培所から店頭に並ぶまでは、7日から10日ほどかかるという。輸入されたバラは、ロシアのバラより早く枯れてしまうものの、見た目がより美しいため、消費者は時間が納入にかかってもかまわないと考えている。
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