経済は公正でなく効率に基づく

ニヤズ・カリム

ニヤズ・カリム

近年、ロシアは世界金融システムの改革を思考する中心の一つたらんとしている。一般に通用している世界金融システムに対する要求とは何であり、このシステムを批判する者たちはより良いものを提案できるのか、ということを自問する時のように思われる。

近年、証券および金融市場ではバブルが膨らみつつある。先進国経済は借金で成り立っており、発展途上国がそれを支払っている。

一部の国は、それ以外の世界によって支払いに用いられる準備通貨を発行する可能性を持ちつつ、世界経済を管理している。こんなことは怖ろしいと多くのロシアのエコノミストは口をそろえる。果たしてそうなのか?

世界証券市場の時価総額は1960年には2兆9千億ドル、もしくは世界総生産の34%であったのに対し、2011年末には47兆ドル、世界総生産の67%であった。

00〜02年と08〜09年の危機の際には先進国だけでもこの指標はそれぞれ6兆3千億ドルと10兆2千億ドル減った。

しかし、それがどうしたというのか? 経済は崩壊しただろうか? 否、経済は00〜02年には縮小せず(米国では7%、EUでは5・3%成長)、08〜09年には米国では3・8%、EUでは3・7%落ち込んだ。フィナンシャーたちの希望が潰え、自殺が相次いだか? そんなことはなかった。

現代の金融システムはグローバルな規模で考えられうる最良のものであると私は断言する。その裏づけは、現代の経済には1907~08年、29~32年、73~74年の危機と似たものが何ら見られないことである。

現代の金融システムは、会計上は存在するものの実在はしないため擬制資産から巨大な「バブル」が創り出されることを可能とする。

世界金融システムがいかに不公正であれ、それに代わるものはいずれも効率が劣る。経済は公正ではなく効率に基づいているのだ。

それゆえ、金融調整の分野では今日すでに形成されているシステムに取って代われるものは存在しないと私は確信している。

『コメルサント』誌抄訳