高等教育に新制度

=Legion Media撮影

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ロシアにおけるボローニャ・プロセス教育制度の導入は遅く、物議をかもしている。今現在も、ロシアで高等教育制度を導入につき、課題は多い。

日本とロシアの教育システムの比較

ボローニャ・プロセス制度は学士、修士、そして博士の3種類の学位を認める。ロシアの教育制度はソビエト時代からの名残で、専門家、準博士、および博士の全く異なる三段階を踏む。

通常、ある分野で「専門家」になるには5年かかり、医学部などでは、6、7年かかることもある。学業を続けたいものはさらに勉強し準博士を取得することができる。これには、既存の問題、もしくはその分野における新たな問題を解明する独自の研究に基づく論文を書くことが要求される。

その次の段階である博士号は非常に難しく、多くの博士は何年も仕事をし経験を積んだ後、博士号をとる。 40 歳以下の博士はまれである。

ロシア教育省によると、ロシア人留学生の人数はアメリカ、ドイツ、フランス、オーストリア、スペインとカナダに次ぎ8番目。同時に、留学生にとってロシアは人気の留学先でもある。

教育省によると、近年、ロシアに留学する外国人学生は増加の傾向にある。2008年には約7万人だったが今現在は9万人程いる。

一見、 人数の増加の原因は2003年のロシアのボローニャ・プロセス導入に見える。この制度の導入により、ロシアの高等教育も世界に共通するシステムを取り入れた。

しかし、モスクワの経済高等学校教育研究所のイリーナ・アバンキナ所長によると、ボローニャ・プロセスの導入により確立された学士号をとりに来る留学生は依然として少ないという。

その一方では、極東などで学士号を求める学生が着実に増加し始めている。これらの学生は主に中国や東南アジアから来ており、科学や経済やエンジニアリングを専攻している。

学生は、教育制度の改革に関し、複雑な心境を語る。モスクワ大学の学生自治会のメンバーであるアレクセイ・ポチョムキン氏は「例えば、学生は(現在の専攻が気に入らなければ)途中から専攻を変更することが出来る。しかし、エンジニアリングや基礎医学は勉強により多くの時間を要し、4年間では(プロになるには)足りない」という。

経済高等学校のアイラト・バガウトディノフ氏は、「ボローニャ制度の導入は、西側に追いつくためだと思う。しかし、それを導入したところで、ロシアの教育制度の根本的問題は解決されない。新しい制度がロシアにあっているかどうか話し合うより、より効率の良い改革を検討するべきだ」 と提言している。