「芸術こそロシア魂」

映画 「白夜の調べ」(1978年、東宝映画=モスフィルム、監督:セルゲイ・ソロビヨフ、西村潔)のシーン。作曲家のロシア人男性(ユーリー・ソローミン)とクラシックピアニストの日本人女性(栗原小巻)の甘く切ないラブストーリー。レニングラード (現・サンクトペテルブルク)と京都を舞台に展開する。=PressPhoto撮影

映画 「白夜の調べ」(1978年、東宝映画=モスフィルム、監督:セルゲイ・ソロビヨフ、西村潔)のシーン。作曲家のロシア人男性(ユーリー・ソローミン)とクラシックピアニストの日本人女性(栗原小巻)の甘く切ないラブストーリー。レニングラード (現・サンクトペテルブルク)と京都を舞台に展開する。=PressPhoto撮影

優美で繊細コマキストを魅了
ソ連・ロシアの映画と文化について語る栗原小巻さん =ロシアNOW編集局で。

多くのロシア人にとって日本の伝統的な女性美といえば、栗原小巻さんのことが思い浮かぶ。優美で繊細な女優、栗原さんは広島の悲運な少女役で1974年、映画「モスクワわが愛」で初めてソ連のスクリーンに現れた。栗原さんを主人公に迎え、映画「白夜の調べ」を撮影した有名なロシアの映画監督セルゲイ・ソロビヨフ氏は、あるインタビューで次のように語った。「私にとって栗原さんは真の発見でした。当時彼女は日本で想像を絶する人気でした。私と彼女でプールに行った時、彼女のサインを求めてファンたちが服を着たまま水に飛び込んだのを覚えています。こんな絶大な人気を誇っていながら、昔も今も彼女は信じられないほど謙虚で美しい人のままです。しかも彼女は驚くほど誠実な女性です。彼女は今でも私たち皆のことを覚えていて、自分のところに招き、こちらにも来てくれます。連絡は途絶えていません」

栗原さんは、ロシア人脚本の作品を上演する、自身の舞台演劇の監督としても名高い。今回、栗原さんは日本ロシア文化フェスティバル組織委員会副委員長として「ロシアNOW」編集局を訪問した。ユーリー・ガガーリンとの出会い、日本演劇でお薦めの舞台作品などについて聞いた。

ロシアへの関心は  いつ生まれましたか。

 モスクワのボリショイ・バレエからいらしたスラミフ・メッセレル、アレクセイ・ヴァルラーモフ両先生との出会いが、ロシアへの関心のはじまりです。 

宇宙飛行士ガガーリンが来日した際、彼とお会いしましたね。

 地球が一つだと、信じさせてくれたガガーリン大佐、当時は少佐でしたが、お会いした 15 才の頃も今も尊敬の思いです。

ロシアの監督は日本とどのように違いますか。

 一つだけ挙げれば、ロシアでは俳優と共にカメラも動く、作品世界の広がりを感じました。

ロシア映画人の中で、どなたと親しくしていますか。

 アレクサンドル・ミッタ監督、セルゲイ・ソロビヨフ監督とは折々に再会し、友情を深めています。数年前、アレッグ・ビドフさんが日本にお出でになった時には、お会いしましたし、マールイ劇場で芸術監督をなさっている、ユーリー・サローミンさんには何度かお目にかかっております。 

ロシアはどう変化したと思いますか。

 文化・芸術を大切にするという、ロシアの精神は、チャイコフスキーの時代から変わっていないと思われます。顕著なのは、文化交流を積極的に進めているという強い意志です。

ソ連映画のスタイルはどこにあリますか。

 わたくしの出演映画では、いつも作品の中にロシアの魂がありました。バレエ、ピアノ、芸術こそがロシアの魂だと思っています。

劇場における今後の計画を教えて頂けますか。

 「アンナ・カレーニナ」のアンナ役で、日本全国を巡演しています。

ロシアの芝居はよく上演されますか。

 チェーホフ「三人姉妹」のイリーナ、「かもめ」のニ―ナ、「桜の園」のラネーフスカヤ、レフ・トルストイ原作「復活」のカチューシャ・マースロワなど、沢山のヒロインを演じてきました。どれも、大好きな作品、大好きな役です。 

7回目になるロシア文化フェステ イ バル・イン・ジャパンの特徴はなんでしょうか。

 順位をつける事はできかねますが、 45 本の素晴らしいプログラムを準備できましたことを喜んでいます。オープニング・コンサートはドン・コサック民族舞踊合唱団(6月)で、クロージングはモスクワフィルハーモニーオーケストラ( 12 月)です。ご期待ください。