ビサなし交流用の日本船が南クリル諸島に向け初出港

クリル列島の一番南の国後島 =アレクセイ・ポリャコフ

クリル列島の一番南の国後島 =アレクセイ・ポリャコフ

「えとぴりか」号試験運行開始

日露両国のビザなし交流に使用される「えとぴりか」船が24日、初の試験運航のため、根室港から南クリル諸島に向けて出港した。排水量1124トンの「えとぴりか」は、国後島、色丹島、択捉島、志発島(歯舞群島)をめぐる予定で、停泊や乗客の安全上陸などの可能性について、現在調査中だ。

乗船するのは、日本人と南クリル諸島在住のロシア人によるビザなし交流推進組織の関係者36名で、国後島、色丹島、択捉島の行政や社会団体の代表らと会談を行う予定だ。

「えとぴりか」は現地の海鳥の名前で、日本の北部や千島列島の先住民族、アイヌの言葉である。船は全長66.5メートルで、乗員定員84名。広島県の造船所で製造され、昨年11月に進水式が行われた。日本側の南クリル諸島に住んでいた人は全員が高齢となっているため、船内には高齢者用エレベーターや車椅子での利用が可能な船室が用意されている。

今年のビザなし交流は5月に開始され、最初の南クリル所島ロシア人住民の訪問団は、6月4日に総勢50名で来日する。交流は1991年から続き、これまでにクリル列島の住人は8000名が来日、日本側からは1万8000名が訪島している