今甦るヴィソツキーの秘話

『 ヴィソツキー 。ありがとう、生きていてくれて』 =kinopoisk.ru撮影

『 ヴィソツキー 。ありがとう、生きていてくれて』 =kinopoisk.ru撮影

 詩人、俳優、シンガーソングライター、ウラジーミル・ヴィソツキー(1938~1980)のカルト的人気は今もまったく衰えを見せない。聞く者の肺腑をえぐるような独特のしわがれ声は、今もロシア人の心をつかんで放さない。タガンカ劇場でのハムレットの名演も語り草となっている。

 12月1日、映画 『ヴィソツキー。ありがとう、生きていてくれて』の初上映が行われた。制作費は約10億円。シナリオを書いたのは、息子のニキータ・ヴィソツキー。映画は、実際の出来事にもとづいている。

 1979年7月、ウズベキスタンでの公演の際に、詩人は臨死を経験し、その1年後に逝去した。ニキータは俳優のフセボロド・アブドゥーロフからこのことを知らされ、父親の生涯の数日をシナリオにまとめた。ストーリーの軸となるのは、詩人のモルヒネ中毒、KGB(国家保安委員会)による追跡、19歳の愛人ターニャ、そして詩人の生と死。

 主役を演じた俳優の名は明らかにされていない。この俳優のメイクには毎日5時間をかけ、驚くほどそっくりのヴィソツキーができた。

『 ヴィソツキー 。ありがとう、生きていてくれて』の予告編

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