ロシア不動産市場が活況

モスクワ中心にロッテ・グループで建てられたロッテ・プラザ=PhotoXpress撮影

モスクワ中心にロッテ・グループで建てられたロッテ・プラザ=PhotoXpress撮影

ロシアの不動産市場の活況が続いている。今年第3四半期までの投資総額は、前年同期比80%増の52億5千万ドルに達し、うち51億4千万ドルが商業施設建設への投資で、昨年の22億ドルを大きく上回った。コンサルティング会社ジョーンズ・ラング・ラサールが10月半ばに発表した。

同社によれば、最も人気があるのはテナント用およびオフィス用のビルで、各四半期とも全取引の約40%ずつをこの2セグメントが占めている。

大型建設プロジェクトの比率も着実に増加、1億ドル超の数は昨年比10%増の33%に達した。

数字あれこれ

52億5千万ドル

2011年第3半期までのロシア不動産市場に対する外国からの投資総額。前年同期比80%増である。


専門家らは、今年の年間投資総額は70~85億ドルの記録的な数字に達すると予想。ただ、世界的な経済危機の深刻化で、来年は鈍化し、60億ドル程度になると見ている。

この投資ブームには外国の投資家が大きく寄与しており、全体に占める割合は昨年同期14%だったのが今年は44%に増大。

米英、北欧諸国、地元ロシアが従来の大口投資国だったが、近年中国と韓国の進出ぶりが目ざましい。


中国と韓国の躍進

中国は昨年、投資全体の7%を占める4億8千万ドル。うち3億5千万ドルはモスクワ郊外のビジネスセンター「グリーンウッド」の購入に充てられたという。

注目されるのは、中国当局の支援のもとで進められているサンクトペテルブルクの不動産市場で最大の投資プロジェクトの一つ『バルチースカヤ・ジェムチュージナ(バルト海の真珠)』だ。

フィンランド湾沿岸の205ヘクタールの敷地に3万5千人以上が居住できる住宅地を建設する。

韓国も存在感を増している。

ロッテ・グループはモスクワの中心部に、ビジネスセンター兼ショッピングセンター「ロッテ・プラザ」と五つ星ホテル「ロッテ・ホテル」を建設、さらに、モスクワ近辺にディズニーランドのような施設を建造する構想もあるという。韓国の建設会社サンヨンE&Cは、カルーガ州政府と、同州内における投資プロジェクトに関する覚書に調印した。カルーガ州は、ロシアで最もめざましい発展を遂げつつある産業クラスターの一つで、モスクワ州に隣接する。同社は5年以内に19・3ヘクタールの敷地に高層住宅を建設する計画で、投資額は5億ユーロ(約540億円)となる見通し。

同社の建築主任パク・ユン・ソブ氏によると、住宅はカルーガ向けの特別仕様で、建設に際してはサンヨンE&C社が開発し特許を取得したユニークな先端技術が用いられる。