農地をアジア人にレンタル

Alamy/Legoin Media撮影

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アンドレイ・スレプニョフ経済発展省次官は、先ごろの東南アジア諸国連合(ASEAN)閣僚会議で、ロシアの農地をアジア人にレンタルさせ、農業振興を図る考えを打ち出した。アジア諸国の食料供給を確保するためにロシア市場に参入するよう呼びかけたのだ。

ロシアは、アジア諸国とは逆に人口が減る一方で、土地はあり余っており、耕作者不在の農地だけでも5千万ヘクタールに達する。

それを勤勉なアジア人に貸せば、荒地は耕され、国庫には金が入り、農産物の価格も下がるだろう。それに、ロシア人を季節労働者として雇ってもくれるだろう。

もっともらしく聞こえるが、分からないのは、なぜ土地を自国民ではなくアジア人に貸すのか、ということだ。ロシアでは何千万もの人が職にあぶれ、時代遅れの企業、工場が一つしかない都市が沢山ある。

ところが、政府も銀行も企業も農業への投資をしぶっている。ロシア国民に土地と金を貸して食料生産で儲けさせることはそんなに難しいのか? 

役人の横暴、汚職といったリスクはすぐに思い当たるが、さらに一歩先を想像してみよう。

何万ものロシア人がせっせと農業経営に励む。金持ちが生まれる。その大物のまわりに利益集団が生まれ、ロビー活動を始め、政党が生まれる。彼らはもはや、お上にそんなに従順ではない。

おお、そんなものは要らない! 見込まれる利益よりもリスクの方がはるかに大きいではないか。

外国人なら、利益だけピンはねして、いつでも追い出せ、土地はロシア所有のままだ。

なるほど、皮算用は理にかなっているようだ。ただ、アジア人に「 
庇 を貸して母屋を取られる」ことにならなければ幸いだ。
(Gazeta.ru)