「成人はリスクを冒す権利を持つ」

ピエール・ド・ラブシェル=「ベドモスチ」紙撮影

ピエール・ド・ラブシェル=「ベドモスチ」紙撮影

JTI(Japan Tobacco International)にとってロシアは世界最大の市場。ロシア・ビジネスの特徴についてJTI社長兼CEOのピエール・ド・ラブシェル氏に聞いた。

— JTI のロシアへの投資総額は、これまでにどのくらい?

  「 14 億ドル。そのうち過去3年の投資が3億8千万ドルだ」

— ロシア政府はたばこ税を毎年 40 ~ 42 %引き上げることを決定した。以前に予想された 60 ~ 100 %ではない。 JTI はこの決定に影響を与えたのか?

  「 JTI はロシア政府にわが社の論拠を挙げ、急激に税を引き上げた国々の実例を示した。結局、ロシア政府は、最大限の税収を保証すると思われる決定をした」

— JTI とロシアのパートナーとの協定に署名するのはあなたか?それとも JTI のロシアの事業所長たちか?

  「ロシア各地の事業所長だ。ロシアは JTI の最大市場で、私は 20 年にわたりロシアでの事業展開に関わっており、定期的にロシアに来ている。だが作業を効果的に進めるには、現地スタッフに自主的な決定権を与えるのが重要だ」

— ロシアでは、たばこの箱面3分の1のスペースに「喫煙は殺人」と表示する新法が採択された。

  「わが社の製品を消費できるのは、自分が負うリスクを理解する成人だけだ。禁煙活動は事実と科学的結論に基づいて行われるべきで、感情に基づくべきではない」

—喫煙が人を殺すのは事実だ。死を売る人間はどんな気持ちか?

  「よく眠れている。わが社が生産しているのは合法的な製品なのだから。私も1日に半箱くらいたばこを吸う。私はこのビジネスを 30 年やっており、喫煙に関わるリスクはよく知っている。たばこを吸うのは好きだからで、リスクは覚悟の上だ。きっとほかの成人消費者も私と同じ選択をする権利を持っていると思う」

— 世界の新聞紙上にあなたについての記事が少ないのは不思議だ。巨大な国際企業の指導者としては珍しいのでは?

  「わがフランスには『幸福でありたければ、つつましく暮らすことだ』ということわざがある(笑)」