ウリュカエフ経済発展相と林幹雄経済産業相=
報道写真ソチで5月6日にウラジーミル・プーチン大統領と安倍晋三首相の会談が行われた際に決められた、一連のプロジェクトについても、今回の会談で話し合われた。
林幹雄経済産業相はウリュカエフ経済発展相との会談で、安倍首相によって提案された8項目からなる両国の関係発展プランを、日本が具体化させる意向であることを伝えた。
ウリュカエフ経済発展相は日本の「NHK」テレビのインタビューで、1990年代に活動していた両国の合同経済作業部会を復活させる必要があるとの考えを明らかにした。
「私はこの作業部会の部会員だった。定期的に集まり、経済の問題について話し合っていた。このような取り組みを復活させるのも正しいのではないか。相互依存はかなり強く、例えば、商品取引、投資で国の通貨を使うことについて、ここで話し合うことができる」とウリュカエフ経済発展相。
ウリュカエフ経済発展相は、日本海洋掘削株式会社(JDC)に、サハリンおよびガスパイプライン「シベリアの力」沿いに液化天然ガスの生産工場を建設する共同プロジェクトを提案した。
NHKのインタビューで、JDCと協議を行ったこと、日本側の反応が良かったことを話した。
これ以外に、ウリュカエフ経済発展相は、東シベリアから日本に原料炭を輸出することについて、日本の経済界と協議した。
また、ロシアがバイカル・アムール鉄道&シベリア鉄道の刷新を含めた、国内の輸送インフラの改善を行っていることにも言及した。「これを自由港制度と組み合わせれば、輸出入のコストを大きく削減することになり、当然ながら、貿易の発展にも寄与する」とウリュカエフ経済発展相。日本とロシアはさらに、ハイテク、化学、石油化学、医療、宇宙開発、IT、原子力エネルギーなど、他の分野での共同プロジェクトも検討している。
ロシアの一部分野、特に、輸送インフラ、物流、エネルギー網には、ほとんど投資が回っていない。
「ここで、日本とともに、投資条件の改善を図りたい。(中略)共同投資プラットフォームを創設することを話し合っている。ロシア側から参加するのは、外国の投資家とともに投資を行い、ロシアの投資をより快適にする目的で創設された『ロシア直接投資基金』。日本側からは、『日本国際協力銀行(JBIC)』などの大手機関と、我々は活動している。これも成果をもたらすと思う」とウリュカエフ経済発展相。
「今日の日本の経済産業相との会談では、両国の中小企業支援プログラムを改訂する文書に署名を行った」とウリュカエフ経済発展相。
両国はこのプログラムの活動を、電子商取引に広げることを考えているという。電子商取引によって、対外貿易に中小企業も参加できるようになるため、非常に重要なのだという。
*以下の記事を参照:
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