モスクワは、渋滞がひどいことでよく知られている。そのひどいことと言ったら、首都の交通渋滞に巻き込まれれば、1キロ移動するのに1時間かかるほどである。そこで、モスクワを観光するときには、地下鉄やバスを利用するのが最良の方法である。夏であれば、キックボードや自転車をレンタルしてもよい。
自転車をレンタルする場合は、ヴェロバイクというサイトで事前に登録しておく必要がある。サイト上で、ステーションの位置が記されたマップを確認し、あらゆる情報をチェックすることができる。
キックボード・レンタルは、3つのアプリ(Whoosh、Urent、Yandex Go)を使って利用できる。とりあえずすべてのアプリに登録しておき、一番近くにあるレンタルを選ぶとよい。料金はいずれもほとんど同じである(ロック解除 約87円+約16円/分)
運転するときは十分に気をつけ、交通規則を守ること。
モスクワ滞在中、公共交通機関を使って移動するなら、交通ICカード「トロイカ」を買うのが一番よい。カードの残高は、地下鉄の券売機でチャージすることができる。
「トロイカ」カードは、地下鉄、バス、トロリーバス、トランバイ(路面電車)、モスクワ中央環状線、モスクワ中央径線で利用することができるので、カードを使ってモスクワ州に行き、興味深い観光地に足を伸ばすこともできる。
しかし、どうしてもタクシー移動が必要になった場合(たとえば、夜遅く、公共交通機関の運行が終わっているときなど)に備えて、タクシーアプリをダウンロードしておくとよい。道で走行中のタクシーを「捕まえたり」、鉄道駅や空港で観光客を待ち受ける非公式のタクシー運転手のサービスを利用することはお勧めしない。そのような運転手は、通常の3倍もの料金を請求してきたり、驚くようなサービスを提供してくることがある。
オススメのアプリは、Yandex Go(これだとキックボードのレンタルにも使える)、Uber Russia (AppStore 、Google Play) 、あるいは City-Mobil など。いずれのアプリも、車種のランクや追加サービス(ミニバン、ベビーカーなど)を選択することができる。
夜に到着するフライトでモスクワ入りする場合は、おそらくタクシーが必要になるが(タクシーの利用については前の項目を参照)、モスクワの空港に午前6時から午後11時までに到着する場合は、アエロエクスプレスを利用するとよい。電車またはバスで、街の中心部または利用したい駅まで移動することができる。こちらのサイトで、時刻表をチェックし、チケットを購入しておくこともできる。ヴヌコヴォ空港に到着する場合は、そのまま地下鉄で中心部に移動することができる。
トレチャコフ美術館、また話題の特別展が開かれているその他の博物館、美術館に、入場するのに並ばなくてもよいよう、訪問は予め計画しておきたい。チケットは入れ替えの30分から1時間前に売り出されるので、目的地までの移動時間を計算しておくこと。またオンラインでチケットを買っておけば、美術館や博物館がその日、開館しているかを確実に知ることができる。博物館を訪れるときには、最低でも1時間、できれば2時間は見ておきたい。(たとえば、クレムリンのすべての博物館と寺院を見学するには、丸1日かかる)
ちなみに、特定のレストランに行きたい場合も、電話またはインターネットで予約しておいた方がよい。モスクワにはカフェやレストランはたくさんあるが、とりわけ人気のある店は利用客で溢れていて入店できないこともある。
モスクワは非常に大きな都市であるため、できるだけ多くの名所、見どころを周りたければ、街の中心部に滞在した方がよい。中心部という言葉は広く解釈できるものであるが、概して、サドーヴォエ環状道路の中であれば、どこへでも短時間で、便利に移動できる。さまざまな価格帯のホテルがあるが、たとえば、雀ヶ丘やVDNKh(全ロシア博覧センター)の近くに滞在したい場合は地下鉄駅の近くのホテルを選んだ方がよい。
前もって旅行の準備ができず、細かい旅程表を作らないままモスクワを訪れた場合にとても助けになる場所。モスクワにはツーリストのためのインフォメーションセンターがいくつかあり、スタッフがロシア語と英語で対応してくれる。またツーリストセンターはヴヌコヴォ空港、シェレメチェヴォ空港、「ザリャージエ」公園の中にもある。センターでは、モスクワのすべての観光地、公園、博物館についての情報を入手できる。また観光ルートを提案してくれたり、川下りの情報など、ちょっと変わった観光の仕方を教えてくれたりもする。
モスクワは1年を通して、どの時期も美しいが、5月末から6月初旬のモスクワはとりわけ素晴らしい。さらに、もしも蒸し暑いのが苦手でなく、太陽を浴びながらテラス席でカクテルを飲むのが好きだという方は、夏の間のどの時期も旅行に適している。また街が秋に色づき始める9月末もオススメ。そしてもちろんモスクワ中が新年のイルミネーションに輝く12月初旬から1月末にかけて訪れるのもよいだろう(ただし1月の1週目はロシアでも新年休みとなっており、どこに行っても混雑している可能性がある)。
モスクワは自然発生的に作られた街であるため、中心部はニューヨークやサンクトペテルブルクのようにきれいな区画で建設されておらず、かなり入り組んでいる。そのため、迷子になるのも簡単である。そこで、前もって、Yandex Maps のアプリ(AppStore と Google Play)をダウンロードしておき、できればそこに、博物館、レストラン、公共交通機関の駅など、行きたい場所、必要な場所、そしてルートを書き込んでおくとよい。またマップでは、公衆トイレの位置を確認したり、オンラインで、地上の公共交通機関をチェックしたり、最寄りのトランバイまで何分かかるかなど知るすることができる。
モスクワ全土をよく知るのには、もちろん1週間では時間が足りないが、ゆっくりと中心部や公園を周り、中心から少し離れた主な見どころを見学するのには最適な期間である。1週間あれば、博物館、美術館にも足を運び、漫ろ歩きを楽しみ、観劇やコンサートに行くのにも十分で、数時間なら、ショッピングをする時間も取れるかもしれない!
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