カザンの天文台―ロシアの新たなユネスコ世界遺産(写真特集)

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ロシア・ビヨンド
 タタールスタン共和国にある古い天文台は、2023年9月にサウジアラビアで開かれたユネスコの世界遺産委員会で世界遺産リストに登録された。

「カザン連邦大学天文台」はロシアの32番目の世界遺産(21番目の文化遺産)となった。

 カザン大学はロシアでももっとも古い歴史を誇る大学の一つ。カザンには天文台が2つある。一つはカザンの中心部にあり、もう一つは郊外にあるが、いずれの天文台にも古い観測機材がある。

 1つ目の天文台は大学の敷地内にある。1811年に、地元の天文学部を初めて率いたオーストリアの学者ヨゼフ・リトロフが開設した。1838年には天文台の常設施設が増築された。3本の塔を持つ半円形の屋敷で、そこに観測のための設備が設置された。

 しかし、ときとともに、街の中心部は明るすぎて、星を観測するのにあまり快適でないことが明らかになった。そして1890年代の末に有名なロシアの天文学者、ワシリー・エンゲルガルトが、自らのドレスデン天文台の貴重な機材をカザン大学に寄贈した。

 一方、皇帝はもう一つの天文台を郊外に建設するための資金を拠出した。そして1901年、エンゲルガルトの名を冠した天文台がオープンした。2013年にはここにプラネタリウムが開かれた。

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