アルタイ共和国のムルタ湖:最高に絵になる山岳風景!(写真特集)

観光・自然
エレオノーラ・ゴールドマン
 アルタイ山脈にある40を超える美しい湖から成るこの特異な場所はまさに自然の驚異である。ここは、インターネット生活から離れるには最高の場所だ。

 すべての湖はアルタイ山脈の奥深くにある。毎年夏になると、アウトドア愛好家たちは、このあたりを訪れて、ボート乗り、魚釣り、ハイキングを楽しむ。ムルタ川流域は海抜1700㍍ほどに位置している。

 湖に最も近い集落は、ムルタ村とマラルニク-1村である。湖に至る道路はすべてこの村々を通ることになる。ムルタ村へはバルナウル、ビイスク、ゴルノ=アルタイスクから公共バス(9〜14時間の旅)、ロシアでもっとも風光明媚な道路のひとつであるチュイスキ―・トラクトを通って走っている。マラルニク-1村は湖に9㌔の位置にあり、ここには、この地域の行政の中心であるウスト=コクサからタクシーで行くことができる。 

 山岳地帯にある湖に至る道はここからスタートする。森を通って、曲がりくねった道が13㌔続く。旅行者は普通徒歩かトラックやSUVをチャーターして行くことになる。普通の乗用車で行くことは不可能なのである。しかし、多くの旅行者は、より美しい景色が見ることができ、そして道路で自動車がぬかるみにはまって立ち往生するのを免れるため、「正式な」道路を避けて、坂道を登って行く。

 ムルタに湖の中で最大のものが、ヴェルフニェエ(上の)湖、スレドニェエ(中の)湖、ニジニェエ(下の)湖それにポペレチノーエ(横断的)湖である。総じて、湖は全部で40以上もある。興味深いことに、すべての湖の色はターコイズブルーだが、濃さはさまざまだ。一日ですべての湖を回ることは現実的でなく、それぞれの湖は数㌔離れていて、それらをつなぐのは狭い山道だからだ。

 湖岸には数多くのキャンプ場や観光施設があるにせよ、携帯電話はつながりにくく、電気もほぼ通っていない(インターネット生活から抜け出すには理想的な場所である)。概して外界と繋がるのはキャンプ場近くだけだ(それもすべてではない)。同時に、すべてのキャンプ場は集落からは湖への交通手段だけでなく、あらゆるツアーやハイキングを用意している。

 ニジニェエ湖は村々から最も近く、アルタイ地方最大の湖のひとつ(湖岸線は6570㍍、平均深度はおよそ20㍍)である。そこには観光拠点の多くがある。夏には、湖水温は15度まで上がり、すこし冷たいのを我慢すれば泳ぐことができる。

 次のスレドニェエ湖にまで行くには湖岸を回って森の中を行く道を4㌔ほど歩かなければならない。これらの湖は巨石群から成る、シュミ滝によって隔てられている。人気のあるルートのひとつは、ニジェニェエ湖とスレドニェエ湖をモーターボートで行くことである。

 スレドニェエ湖よりポペレチノエ湖までは5㌔の山道を行く。この湖は他の湖より標高が高い場所にあり、氷河に囲まれた信じがたいほど美しいところだ。その湖水は一年を通じて冷たく、明るい青色をしている。

 ヴェルフニェエ湖は、ポペレチノエ湖から3㌔のところにある。ここの水温もとても冷たい。7月でも摂氏8度以上になることはない。

 天気が良ければ、ムルチンスキエ湖岸よりアルタイ山脈最高峰であるベルカー山を望むことができる。これはニジェニェエ湖からはわずか60㌔なので、湖を訪れた旅行者でベルカ―登山を組み合わせる人もいる。

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