ブラゴヴェシチェンスクから広がる黒河市の光景
Alexander Ryumin/TASS中国とロシアの国境線は4,200㌔以上あり、多くの河川、湖を通っている。極東の国境の町、ブラゴヴェシチェンスクと中国側の黒河市とはわずか500㍍の距離である。両国はアムール川でもまた国境を分けている。両国の人たちは堤防を歩きながら挨拶が出来るのである。2023年に川を渡すケーブルカーが開業する予定で、これを使えば、人々はわずか数分で行き来できるようになる。
シベリアのザバイカリスクと満州里はわずか6㌔しか離れていない。中国側の町にはロシア人がよく出かけるショッピングセンターやエンターテインメントセンターが多くある。入口に巨大なマトリョーシカが飾られているのには驚かされる。
ザバイカリスクのターミナル駅と満州里に置かれている巨大なマトリョーシカ
Evgeny Epanchintsev/ TASS, Evgeny Epanchintsev/ Sputnikベーリング海峡
Jacques Langevin/ Sygma/Getty Imagesロシアとアメリカの間はわずか3,750㍍しか離れていない。両国間の国境線はベーリング海峡にあるロシア領ラトマノフ島(大ダイオミード島)とアメリカ領クルセンスターン島(小ダイオミード島)の間にある。ここには日付変更線も引かれている。アメリカ側にはおよそ100人(アラスカの原住民)が住んでいるが、国境管理事務所はロシア側にのみある。
得撫島にて
Danil Godlevsky/Sputnik両国の国境線は第二次世界大戦後、(南)クリル諸島地域に引かれた。ほぼ毎年、日本人の団体が国後島のユジノクリリスク市と択捉島を訪れている。
ロシアと朝鮮民主主義人民共和国の国境線は40㌔に満たず、ハサン駅近くの沿海地方の豆満江に沿って引かれている。ソ連時代に川を渡る友好鉄道橋が建設された。
トゥヴァ共和国とモンゴルの国境
Vladimir Smirnov/TASSロシアのアルタイ共和国、トゥヴァ共和国、ブリヤート共和国、ザバイカル地方がモンゴルと国境を接しており、その国境線(およそ3,485㌔)は、ほとんど辺境地を通っている。そこで、国境検問所は12カ所しか置かれていない。
ロシアが持つ国境でもっとも美しいところのひとつが、イヴァンゴロド(プスコフ州)とナルヴァ(エストニア)の間にある。2つの中世の城砦が、川を渡る歩道橋でつながっている。1957年、エストニアがソ連の一部だった時に、両共和国はお互いの領域を一部変更した(当時は形式的なものだった)。そのために今になってロシアはドゥブキを飛び地として要求している。
ロシア最北の国境はムールマンスク州の北極圏内にある。実際、ソ連時代はこの国境は閉じられていた。ロシア側の国境にある町は、国境警備局と水力発電所で働く人が主に住んでいる。
国境に会ったロシアとフィンランドのサンタ・クロース
Alexander Galperin/Sputnikロシアとフィンランドの国境線上には、8カ所の国境検問所がある。ヴィボルグ地方に3カ所、カレリア地方に3カ所、ムールマンスク地方に2カ所となっている。カレリア地方には、ロシア人とフィンランド人だけが簡単に国境を越えるために作られた検問所がさらに2カ所ある。
ロシアとラトビアの国境はプスコフ州に沿って270㌔にわたって引かれている。そしてこれは、EUとNATOの境界線でもある。
クルシュー砂州にて
Irina Mandrykina/TASSロシアとリトアニアの国境線のほとんどは、ロシアの西の飛び地であるカリーニングラード州とクルシュー砂州を横断して引かれている。バルト海沿いの絵のように美しい場所のひとつがここである。
カリーニングラード州の反対側からバルチック砂州を横断して国境線が引かれている。国境はいくつか場所で鉄道、自動車、自転車に乗って越えることができる。
ベラルーシとの国境が現れたのは1991年のソ連崩壊後だが、名目上存在しているだけで、国境警備はされていない。国境線は、プスコフ州、スモレンスク州、ブリャンスク州に沿って引かれている。国境検問所がないとはいえ、外国人が両国を訪れる際には、それぞれの査証が必要になっている。
アゼルバイジャンとの国境は、ロシア最南部にあるダゲスタン共和国との間に引かれている。それは、山岳地帯を流れるサムル川にも沿っている。
全長7,598㌔もある世界最長の国境線がロシアとカザフスタンの間を走っている。ロシア側は、アストラハン州からアルタイ州まで12もの州が国境と接している。
国境線はほぼブリャンスク州、クルスク州、ベルゴロド州、ヴォロネジ州、ロストフ州に沿って走っている。クリミア共和国の地位に関してはいまだにロシアとウクライナの間で領土問題があるが、2014年以降は、腐海を通ってアルミャンスクに至るウクライナとの新たな国境線が引かれるようになった。
ロシアが2008年にグルジアと分かれたアプハジアと南オセチア両共和国を承認した際に、ロシアとグルジアの間には、グルジア軍用道路上に国境検問所が一カ所のみ残された。グルジア側から見ると、国境線はソ連崩壊後一切変更ないということである。
黒海沿岸のロシアの町、アドレル近くに国境が走っており、地元の人々は査証やパスポートなくても行き来できる。彼らは、徒歩、列車、自動車で国境を越える。しかしながら、外国人は、この国境を越すことは許されていない。
ロシアから南オセチアに行くには、トランスカフカス道路を利用するか、いくつかの山岳路を行くしかない。国境を徒歩で越えることは禁じられている。
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