カレリア共和国の首都で最大の都市ペトロザヴォーツク(人口30万人弱)は、ロシアのもっとも美しい水際の地域に位置している。オネガ湖岸には、世界の現代芸術家らが手がけたインスタレーションが飾られている。その湖畔から見る夕陽のなんと美しいこと!また建物に興味がある人にとっては、街の中心部に残るカレリアの古い木造の家は、野外博物館とも言える場所である。
稼働が停止し、放置されたままになっていた大理石の採石場に、数年前、公園が作られた。18世紀、ここには採石場があった。ルスケアラで採掘された大理石は、サンクトペテルブルクの聖イサーク大聖堂やミハイロフスキー城の壁や、地下鉄駅プリモールスカヤ、ラドシスカヤの外装に使われた。ルスケアラ公園の見どころの一つは、青い水が満たされた大きな峡谷。地下にあるかつての採石場に入ることもできる。
この滝はカレリアのどんなエクスカーションにも必ず含まれている名所。この滝を見ずに通り過ぎるなんて不可能。キヴァチというのはフィンランド語で「力強い、勢いのある」という意味だが、この言葉は、スナ川にあるこのキヴァチ滝の“内面”を十分に反映したものである。滝の高さは10.7㍍で、水の流れが石の上に力強く落ちる。キヴァチ滝は平地にある滝としてはヨーロッパで2番目の大きさを誇る。ちなみに1番大きいのはスイスのライン川にある。
ギルヴァスはよく見慣れている火山とは少し違う。見たところは、無数の湖やダムに遮られた岩がちな森である。しかし、これは火山―研究者らの言うところの古火山である。20億年以上前に活動していた火山で、地球でもっとも古い火山の一つとされている。
オネガ湖には1,300を超える湖が点在しているが、そのうちの1つは絶対に訪れる価値があるものだ。それが、木造建築の博物館で、ユネスコの世界文化遺産に登録されているキジ島である。中世の建築物がロシア北方の廃墟と化した村から移築され、修復されている。博物館の中心的展示物となっているのが、キジ・ポゴストと呼ばれる木造教会建築で、18世紀初頭に、釘を一本も使わずに建てられた高さ37㍍の顕栄聖堂、19世紀のイコノスタス(聖障)と鐘楼が残る生神女庇護聖堂から成っている。
カレリア共和国西部にあるラドガ湖の上に、ロシアでもっとも古く、最も有名な修道院の一つがある。スパソ・プレオブラジェンスキー(救世主顕栄)男子修道院は11―12世紀に、50の島から成る人の住まないヴァルラーム群島に開基された。いくつかの島は非常に接近しているため、ひと続きの陸に見えるほどであるが、いくつかはかなり離れていて、簡単に近づくことはできない。多くの島には隠遁所がある。巡礼者たちや観光客たちは修道院の宗教的な歴史のためだけでなく、美しい島を散策するためにここにやってくる。
ロシアのもっとも美しい国立公園の一つで、数百の島、運河、深いカレリアの森に隠れた湾でできている。観光客そして地元の人々にもっとも愛される、釣りとカヌー遊びの場所の一つで、アザラシも住んでいる。
5千年から7千年前にここに住んでいた人々からのメッセージである岩石に刻まれた文字や線画は、今なおカレリアの大きな謎の一つとされている。ペトログリフはこの地方のあちこちにあるが、もっとも多いのがベロモルスク市近郊である。ここには2,000以上のペトログリフがあり、今も次々と新たなものが発見されている。これらのペトログリフは、釣りの様子から家族の姿まで、当時の人々の生活を表している。ちなみにこれらの絵のなかには、スキーをする人を描いたものまでだそう。
白海の沿岸にある古いカレリアの村。1920年代、ここにはソロヴェツキーの矯正収容所の囚人のための移送所があった。現在残っているのは基礎部分と破壊された埠頭だけだが、今もここから、いまは観光客がソロフキへと向かう。
人口わずか6人という小さな村は、ロシアのもっとも美しい村協会に登録されており、カレリア最大の見どころの一つとされている。キネルマは古いカレリアの村の歴史的景観を残しており、17世紀から18世紀にかけての木造の家屋を目にすることができる。観光客のために、地元の人々が開いたカレリアの生活をテーマにした展示も行われている。そしてここでは、「カリートカ」と呼ばれるカレリアのピロシキが楽しめる。
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