カリーニングラードのもっとも美しい建物と場所10選(写真特集)

観光・自然
ニコライ・シェフチェンコ
 カリーニングラードは他のロシアの都市とは少し異なる。何故ならここは元々ドイツだったからだ。

1.ケーニヒスベルク大聖堂 

 1945年にロシアの都市になる前は、カリーニングラードはプロイセン王国、後にはドイツ帝国の一部であった。この都市のほとんどのランドマーク的な建築物は、遠いこの時代に建設されたものだ。そして中でもケーニヒスベルク大聖堂はもっともすばらしいものであることは間違いない。

 14世紀ゴシック建築である大聖堂は1380年に完成し、1944年までそのまま立っていたが、連合国の爆撃により破壊された。そして新ロシア政府がようやく再建を始めたのは1992年になってからのことである。

 かつてこの町に住んだ有名なドイツ人哲学者カントの墓地がこの大聖堂の中にある。

2.ルィブナヤ・ヂェレーヴニャ(魚の村)

 ルィブナヤ・ヂェレーヴニャは、カリーニングラードで観光客がもっとも訪れる場所である。建設は2006年と新しいが、古いプロイセンの街並みを模して作られている。

 この郊外の施設にはギャラリー、ホテル、カフェ、商店があるが、もっとも重要なのはプレゴリャ川を見おろす印象的な灯台だろう。この灯台には観光客のための展望デッキが設けられている。 

3.ネッセリベク・ホテル

 中世の城を模した3つ星ホテルで、ここに宿泊すると、この町の不思議な雰囲気を存分に味わうことが出来る。宿泊する部屋のデザインは、中世の城に合わされている。ホテルにはブリュワリーがあり、宿泊客は自家製ビールを楽しむことが出来る。

 ホテルでは時折、馬上槍試合が催されたり、不気味な中世の拷問刑罰博物館があり、宿泊客を楽しませている。

4.国際海洋博物館の惑星海洋博覧会場

 この新しい博覧会場の建築コンセプトには、海軍センター、博覧会と博物館の保管庫、教育センターが含まれており、サンクトペテルブルクの建築事務所によって設計された

 建物は地球をオマージュとした球形をしている。博物館貯蔵庫と海軍センターは海洋の測量単位にちなんで立方体をしている。

5.聖十字架教会

 この教会は1930年から1933年の間に、ケーニヒスベルクの福音主義派のために建設された。第二次世界大戦中には空爆が行われたが、大きな損害を受けなかった。戦後、ガレージとして改修され、後には漁業設備工場として使われた。1988年になって、教会は正教会信者の祈りの場として再興した。

6.琥珀博物館

 博物館は元々は、ナポレオン戦争(1803年―1815年)のときに、プロイセン軍の陸軍元帥によって使われた要塞であった。博物館としてオープンしたのは、1979年になってからである。現在は、琥珀工芸品のすばらしいコレクションが集められている。

7.ケーニヒスベルク証券取引所

 この印象的な建物は、1875年にその名が示す通り、ケーニヒスベルク証券取引所としてオープンした。最初は建物には、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカの寓話の彫刻によって飾られ、階段には2体のライオンが置かれていた。北イタリアのネオルネッサンス様式による設計である。

 戦争中、建物は損害を受けたが、他のカリーニングラードの建物のようなひどいダメージは受けなかった。しかし、再建されたのは1967年になってからである。以降、この建物ではソヴィエト(評議会)が開かれ、後になってロシア文化センターになった。

8.ブランデンブルク門

 ケーニヒスベルク南西部にあるブランデンブルク門は1657年に作られたが、最初は木造であった。18世紀にフレデリック2世の命令でレンガ製に作り替えられた。

 今日、この門は、門としての当初の目的で未だに使われている唯一のものである(実際に自動車や徒歩で門をくぐり抜けることが出来る)。この価値ある建築物は国によって保護されている。

9.聖家族教会

 ネオゴシック様式のこの教会は1904年から1907年にかけてケーニヒスベルク南部の住居地区に建設された。有名なドイツ人建築家、フリードリヒ・ハイツマンによって設計されたこの建物は、第二次世界大戦の間は赤軍の検疫所として使われ、その後、肥料庫として使われていた。

 1980年代後半に修復工事が行われ、昔のカトリック教会はケーニヒスベルク・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートホールとして生まれ変わった。

10.王の門

 一見小さな城郭のように見えるが、そうではない。これは町を囲むように作られた6個の門のうちの1つである。最初はグムビネン門と呼ばれていたが、1811年にこの門が位置する通りの名前である「王様通り」からこのように呼ばれるようになった。この通りはプロイセン王が軍隊を視察する際に通ったことから「王様通り」という名がついた。

 今では、この門は、ロシア最初の皇帝でヨーロッパを旅したピョートル大帝の偉大な使節団を記念した歴史文化センターになっている。

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