ロシアの列車内でやってはいけないこと10選

Sergey Fadeichev/TASS
 夜中に列車で即席麺を作るのが好きだというあなた。地獄には、そんな人のために特別な釜があるのだとか。

 シベリア鉄道に乗って1週間の旅行をする、あるいは単にペテルブルクからモスクワに行くのに夜行列車を使う計画を立てているあなた。列車での旅行には、チケットを買う以上に困難なことがあることを忘れてはいけない。ロシアの列車には守らねばならない暗黙のルールがある。

10. テーブルを独り占めする 

 客室やプラツカルト(開放寝台車)には下段の座席のそばに小さなテーブルがある。普通はそこでチキンのグリルやゆで卵など、持参した食べ物を開けて食べる。不公平なことに、下段の座席を買った場合、テーブルがあるが、上段の席を買った場合はテーブルがないということになる。チケットにはこのテーブルを使えるのが誰かは記されていないが、しかしやはり気を遣い、上段の人にもこのテーブルを使わせてあげるのが筋である。

9. みんなが見ている前で着替える 

 列車に乗り込んだ乗客たちがまずするのは着替えである。客室であれば、シーツを掛けるか、他の人たちに少し出て行ってもらうかして、着替える。しかしこれは同室の人々に対して少し無礼である。とりわけ、お茶を淹れたり、オープンサンドを食べようと取り出した瞬間であれば、なおさらだ。旅行慣れしている人たちは周りの人々が気づかないうちに毛布の中で着替える技を持っているが、まだそこまでのレベルに達していない場合は、通路かトイレに出て着替えよう。

8. トイレを長々と占領する

 夜行列車では、終着駅に着く前、最も長い行列ができる。朝起きたら、誰でも、顔を洗い、歯を磨きたいからだ。車両にシャワーがある場合は他の乗客のことを考えて、2–3分で出るようにするのがマナーである。

7. 同乗者を無視する

 長旅はつまらないし、誰かと話したくなるのは理解できる。しかし電話で大きな声で話すのは最良の方法とは言えない。なぜなら、カリフォルニアにいるジョンのおばあさんに何が起きたのかやなぜ今年のアイダホのジャガイモは昨年に比べておいしくないのかといったことに、他の乗客は関心がないからである。携帯で通話するときには、通路に出て、中にいるときには乗客たちと話したほうがよい。偶然知り合った乗客が、きわめて楽しい話し相手であることも多い。

6. タバコを吸う 

 数年前、ロシアでも列車の中は禁煙となった。タバコを吸うときには、停車するのを待たなければならないが、喫煙所があるかどうかは分からない。禁煙となっている場所で、タバコを吸った場合、500–1,500ルーブル(およそ900–2,700円)の罰金が課せられる。これを機に、禁煙するなんてどうだろう?

5. 腐りやすい食べ物を置いたままにする

 ロシアの列車内は、冬でも非常に暖かい。あなたの食べ残したチキンを一晩中テーブルの上に置きっ放しにしておくとどうなるか想像してみてほしい。肉製品や乳製品は1日目に食べること。長旅のときには、ナッツやクラッカーなどを多めに持っていくか、食堂車に行くこと。

4. プラツカルトで以下の番号の座席を取る

 夏に1泊以上の列車旅行をするなら、9–12、21–24の座席は避けること。ここに位置する客室には、非常用出口があり、小窓を自分で開け閉めできず、蒸し暑い状態になるからである。列車にエアコンがあったとしても、時速30キロを超えてからしか入らない(黒海沿岸を走る列車など、停車する駅が多いと、速度がなかなか上がらない)。これらの座席を買わないようにするためには、オンラインでチケットを買うときに車掌の客室から数えて3つめと6つめの客室を避けることである。(座席の選び方の詳細についてはこちらからどうぞ)

 また背が高い人は、最後尾の客室の下段も避けたほうがよい。敷居があり、邪魔になる。

3. 知らない人の荷物を預かる 

 列車に乗っていると、地元の人々が、ちょうどあなたが行こうとしている街に住む親戚に荷物を渡してほしいと頼んでくることがある。言うまでもないが、中の荷物が何かを知らない場合は、いかなる荷物も預かってはいけない。

2. 車掌と言い争う

 車掌の仕事は切符をチェックし、お茶を売るだけではない。車両の中で車掌は一番重要な人物であり、あらゆる問題を解決してくれる。車掌は怪我や病気のときに助けてくれたり、降車する駅の手前で起こしてくれたり、よりよい席に移してくれたりする。また新しい列車には、車掌用の客室に小さな冷蔵庫があるので、食料品を冷蔵庫に入れて置いてもらえるよう頼むこともできる。

1. 夜中に即席麺を作る 

 そもそも、夜中にものを食べるのは体に悪いことだが、どうしても我慢できないときには食堂車に行くこと。3日間履いたままの靴下の臭いも、作り立ての即席麺のにおいには勝てない。夜中に蒸し暑い客室で即席麺や即席ピュレーを食べるような人には、地獄で特別な釜が用意されているはずだ。

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