もし初めての旅なら、モスクワ、カザン、サンクトペテルブルクから始めるべきだろう。これらの都市は行きやすく(航空券も鉄道の切符もネットで取れる)、他の外国人観光客もたくさんいるので、道連れを見つけるのに難しくないからだ。
「サンクトペテルブルクやモスクワで観光地を歩く限り安全面で不安を感じたことはありません。明るい公共のエリアに留まっていたので」と、イギリス人のポーシャ・ジョーンズは言う。「通りや地下鉄の駅には警察官がパトロールしているし、ショッピングセンターの入り口ではガードマンが見張っています」。しかしパスポートや財布は内ポケットや安全な場所に身につけていた方が良いと彼女は言う。
これらの大都市を訪れた後は、もっと奥深くー南へ(海や山を見たいなら)、あるいは西へ(カリーニングラードがある)、もしくは北(カレリア地方)へ、そして東へ(シベリア横断鉄道に乗って)行ってみよう。
「シベリア鉄道に乗ってウラジオストクからモスクワまで国を横断しました。途中いろんな経験が出来て素晴らしかった。たとえば、コンパートメントでロシア人教師と相部屋になり、ロシア語を教えてもらいました。それにわたしの悲惨な言葉の通訳までしてもらいました」。ロシアを3ヶ月旅したアメリカ人ケイティ・オーヌはそう言って、旅の途中でまったく問題はなかったと付け加えている。
ロシア正教の教会を訪れる時は服装に気を付ける必要がある。
Vladimir Smirnov/TASS女性だからと言って特別なルールや暗黙の了解はない。体にフィットした服でも、ミニスカートでも、好きなものを身につけてかまわない。高級なディナーやバレエに出かけるときは気をつけた方が良いくらいだ。ロシアでは、通りで野次られることはあまりない。特に外国人観光客であれば尚更だ。バーやナイトクラブは、ヨーロッパやアメリカでのエチケットと同じだと思えば良い。他の場所と同じように、もし好ましく見られるように最大限におしゃれをしたとき、男性に声を掛けられても話したくない場合は2度断れば十分である。一方、ロシア正教の教会を訪れる時は服装に気を付ける必要がある。慎ましやかな格好で、脚や肩は見せないほうが良い(ロングスカートがベター)。女性は頭を何かで覆わなければいけない。スカーフを持ってない時は教会で無料で然るべきものを貸してくれる。
また特にチェチェンやダゲスタンなどのイスラム教地域を旅するときも、服装は気をつけて準備して行った方が良い。誰もヒジャブを着けたり、頭を覆うよう強制したりはしないが、ビーチで着るようなショートパンツは宿に置いておき、外では着けないようにする(いうまでもないが、肌を露出させてモスクに入らないこと)。そうすれば、性的に恐ろしい目に合わないですむ。この地方の常識によれば不敬なことなのだ。
観光地では特別な観光客向け警察官が立っている。
Mikhaik Dzhaparidze/TASSロシアの大都市部ではたいてい安全である。しかしもちろん貴重品には気を付けなければならない。ここでは夜間でも生活の営みが止まることはない。多かれ少なかれどこでも人の集まる場所では、明るい照明がされ、特に夏には若者が多く集まる。24時間営業の店 (花屋のキオスクも! )や夜間に公共交通機関が走っているところもある。
夜間の旅に不安なのなら、タクシーのアプリをダウンロードしておくことをお勧め。
Getty Images観光地では、道に迷ったときに助けてくれる特別な観光客向け警察官も立っている。夜間の旅に不安なのなら、ヤンデックス・タクシーやウーバー・ロシアのアプリをダウンロードしておくことをお勧めする。―ロシアではタクシーはとても手軽である。
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